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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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兵衛の昇進

 兵衛が昇進したよ!


 従七位じゅしちい兵衛少尉(ひょうえのしょうい)。唐名は武衛校尉って言うんだって。


 兵衛って名前かと思っていたら、役職名だったのね。班長!とか課長!とかって呼ぶのと同じ事かな?本当の名前は伴兼(ともかね)って言うんだってさ。


 一応、正式な授与式は兵衛府で済ませて来たらしい。それで、桂ちゃん家に挨拶してきたんだって。婚約成立って事らしい。


 色々お祝い事があるけど、先ずはオレへの報告ね。一応、兵衛はオレの家臣だからね。


「ダウー!」

「楽にするのでち」


 そうそう、八郎も帰って来ているよ。街道工事も鈴鹿峠まで進んで操縦士達も慣れて来たから、開放されたんだよ。もしも故障とかした時は呼び出されるけどね。


 オレの家臣の祝いだから、パパンや在富は顔を出していない。赤ちゃん椅子に座るオレの左右には八郎と宗滴(そうてき)ジイ、それにタロとジロがいる。乳兄弟は流石に付き合えないからね。今日はマンマ達の部屋にいるよ。


 その他は護衛達。朝倉家からの人が多いけど、大江の次男とか宇喜多の太八郎みたいに直接雇用したのもいる。


 後はこの間臣従したばかりの河野家から早速何人か派遣されて来ている。日に焼けているので水軍衆かもね。


 こうして見ると、オレも結構部下を持っていたんだね。護衛達は毎回五人で交代してたから気が付かなかったけど、全部で二十人ぐらいいる。この下に検非違使とかが付くからね。


 んで、兵衛も林家を立ち上げて家臣持ちになったんだ。大和国で知り合った人も何人かついて来たそうで、今は10人の家臣団なんだって。


「次は丹波国の平定でござる。丹波が(おさま)れば桂殿との婚儀となり申す」


 ヒューヒュー!


 丹波は皇室領も多いので、ここが安定すると朝廷も楽になる。パパン達は国司を派遣したいらしいね。


 ただ、前の守護が細川高国で守護代の内藤国貞(くにさだ)が居て、そのまま頑張っている。京への呼び出しにも応じていないので、この守護代をどうにかしないといけない。宗滴ジイも懸念を示す。


「比叡山の僧兵がかなり逃げ込んでおり、山賊となっているとも聞く。中々に手が掛かりそうじゃな」


 兵衛たちは守護代を追い落とす作戦に従事する。ただ、丹波国と言っても広いし、これからは冬になる。先ずは桑田郡(くわだぐん)から徐々に抑えて行くんだって。


「これまでは、殆ど刃傷沙汰を起こさず来れましたが、ここよりは大きな合戦も辞さない覚悟をしております」


 宗滴ジイに向かって、そう言っていたよ。


「大江殿や宇喜多殿も与力として付くそうじゃのう」


 ウチの太八郎たちのパパン達ね。


「幕府政所の伊勢殿も丹波に知行地があるそうで、お味方してくれるそうじゃ。ただ、兵は出せないらしいがのう」

「大和から柳生殿、伊賀からも服部殿が助けを送ってくれております」

「うむ。心強いのう。銭雇いの牢人どもも、かなりの数集まっておる。まだ訓練中じゃが形になり次第、送るからの」


 宗滴学校の講師陣も何名か参加するそうだ。


「犬畜生と思えと言ったワシが言うのもなんだが、領民に恨みが残るような戦いだけはするなよ」

「はい、それだけは。若竹様の名を穢すような事だけは避けまする」


 しんみりした空気になっているけど、しばらくは京から日帰り出来るような場所なんだけどね。




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