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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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久しぶり!

 ガラガラ、ゴロゴロ。なんだか久しぶりな気がするね。毎度、お散歩中の若竹です。相変わらず籠車に詰め込まれてます。


「ふふふ、狭し」「狭し」


 双子の千古(ちふる)姉ちゃんと千里(ちさと)姉ちゃんも入り込んでいるから、ぎゅうぎゅうなんだよ。


 二人は何故かご機嫌だけどね。千熊と阿子に抱きついているから寒くも無いだろうし。


「グプゥー」

「ふふふ、若竹も元気を出すがよし」「出すがよし」


 オレはノンビリ散歩したかったんだけどなぁ。籠車が重い分、今日は侍女に変わって護衛のオッサンが車を押している。


 庭の向こう側では、宗滴学校のみんなが鍛錬している。


 そうそう、義藤(よしふじ)くんが官職を貰ったんだよ。左馬頭(さまのかみ)。なんでも将軍になる前に就く慣わしになっているんだって。全く、晴嗣(はるつぐ)くんといい、幼児に官位官職をホイホイ上げ過ぎなんじゃ無いの?


 --------------------


「うーむ。やはり丹波が良くないのう」


 また、ジィジ達が飲みながらのグチ大会。世に悩みのタネは尽きまじだね。オレを膝に乗せて密談するのやめて欲しいんだけどなぁ。


 丹波国は細川家が支配してたので、守護か国司を派遣すべきなんだけど、適当な家がない。京の都がある山城国の隣国だからね。安定していてもらわないといけないんだよ。


 随分とオレも詳しくなったでしょ?在富(ありとみ)の書類のお手伝いと、このウチの密談を聞いていれば嫌でも詳しくなるよね。門前の小僧とやらだよ。


「丹波国は禁裏領ぐらい。大きな荘園が無いからのう」

「後は上杉ぐらいか」

「だが、上杉は昔のこと。縁が遠すぎるじゃろう」


 統治するにもちょうどいい家が無いんだって。下手な家では国人領主が反発して騒ぎになっちゃう。


「ならばいっその事、新しく征伐してもらうかのう。のう、若竹、どうじゃ?ンバー!」

「ン、キャキャ!」

 

 不意打ちのンバー!はやめなさいって。

 あれ?騒ぎになっちゃうのにいいの?


小火(ぼや)のうちに消しとめれば問題にならぬ」

「だが、足利家は若狭と加賀で手一杯じゃぞ?」


 結局、ちょうどいい家が無いって話しに戻るんだよね。


「家格的には守護家がよいのじゃが」

「一色は丹後を任せておるし、京極は近江が近い。上手く丹波を治めたとしても後の火種になりそうじゃ」

「ならば土岐はどうじゃ。国を追われたばかりじゃが、斎藤は上手く飛騨を治めておる」

「国を追い出されたばかりじゃ。そう簡単に切り替えられぬだろう」


 土岐さんは左京大夫に専念させて上げて!


「うーむ。いっその事。新しき家に丹波を任せるか?」

「新しき家?」

「うむ。大和国で働いておる林よ。若竹の直臣でもあるしの。のう若竹。家臣が出世するのは嬉しいじゃろう?ホイホイ!」


 ちょっと、人形みたいに操るのやめて!お猿さんの踊りやめて!


「ふむ。摂関家の直臣が一国を治める。悪くはないのう」

「あやつの下に大江や宇喜多をつけてやれば一国ぐらいなんとかなるじゃろ」


 あ!これ兵衛に無茶振りする流れだ!



「面白かった!」「先が気になる!」と思ってくださった方は、お気に入りの登録と、下の☆☆☆☆☆で評価してくれると、作者のモチベがアップいたします!よろしくお願い申し上げます!

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