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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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姉ちゃん達

 生後4日目の若竹です。ただ今、幼女達のオモチャとなっております。遠い目をし始めたオレを心配する様にタロとジロが周りを跳ねております。


 ワチャワチャいた少女達だが、オレの姉は三人で、後は御付きというか取り巻きらしい。正式な紹介もないので、彼女達の会話から推測するしかないが。


 幼稚園の年長さんか小学一年生ぐらいの子が長女。マンマから「なおこ」と呼ばれてた。それでその下の子達が双子で、「ちふる」と「ちさと」らしい。こちらは年少さんぐらいだな。


 同じ家にいたとは言え、オレの出産で母親を独占されて寂しかったのだろう。昨日のように、まずタロを部屋に侵入させ、それを追いかけるように部屋になだれ込んで来た。


「あらあら、雅子(なをこ)さんも、よう考えましたなぁ」


 ヘタな計略は見通され、笑われていた。次からは侍女に声掛けさせてから部屋に入るようにと釘を刺されていたな。その後で三人はマンマの寝台に入る事を許されて、布団に乗ってきた。一通りマンマとじゃれあった後、今度はオレを取り囲み、お世話したいだの抱っこしたいだの言い出したのだ。


 さすがに抱っこは、なおこ姉ちゃんしか許されず、それも寝台の上で座ったままで、となった。


千古(ちふる)さんと千里(ちさと)さんは、ぬぐうのを手伝ってな?」


双子の姉ちゃん達はぬるま湯につけたタオルでオレを拭くお手伝い。


「「ムニュ〜」」


 おいおい、変顔させて遊ぶんじゃない!部屋中で大爆笑だ。マンマまで笑ってるじゃないか!


 結局、オムツも剥ぎ取られ、大事な所までフキフキされてしまった。その直前にもオムツは取り替えてたのだけどね。


 オムツを取り替え、マンマに褒められたトコロでお勉強の時間になったようで、姉達は屋敷の奥に去っていった。迎えに来た侍女に自慢する声がしばらく聞こえていた。


 姉達が去った後、マンマも侍女に支えられて部屋を出て行く。産後は寝たきりだったけど、そろそろ一人ではばかりに行きたいとか。お風呂にも入りたいと言っていたけど、それは止められていた。


 たまたまだろうか?タロジロが部屋に残っていた。ユキ達、他の犬は姉ちゃん達についていったようだ。残っていた二匹は、マンマの寝台に入ってオレをクンクンしている。


 ちょっと鼻が冷たいってば。


 タロジロはオレを嗅いで満足したのか、オレをはさむように座り込んで周りを見回している。その様子が周りにウケたのか、微笑ましい感じで見守られている。タロジロも得意げだ。


 これをきっかけにタロジロはオレの横で寝るのを許され、オレはいつも二匹といる事になるんだ。二匹がそばに付いてくれるので、オレも暇を持て余すこともなくなった。筋トレも一人きりだとつらいしね。


 タロジロはオレが目を覚ましたり腹が減ったりすると軽く吠えて侍女を呼んでくれるようになった。お陰でマンマや乳母達も楽になったと喜んでる。褒められているのがわかるのか、タロジロも得意げだ。特にマンマに褒められた時は喜び過ぎてオレを踏みつけていたからな。周りにはバレていないようだが、オレは忘れないぞ!






【今回のやらかし】

忠冬達がやらかした事案をここで解説します。

タオル:特殊な織り方が必要なタオルはこの時代、日本にはありませんでした。エジプトなどでは紀元前からあったようです。


「面白かった!」「先が気になる!」と思ってくださった方は、下の☆☆☆☆☆で評価してくれると、作者のモチベがアップいたします!よろしくお願い申し上げます!

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