表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
56/406

パイレーツ vs ファイターズ 前半

 貴賓席は、三階建ての観客席の2階部分にある。三階はちゃんとした階ってより、屋上に段をつけてあるって感じ。観客は持ってきたゴザを引いたりしてる。


 二週間で作ったって聞いてビックリしたけど、砦を築くより楽です。と、言われたよ。前世でも、野外フェスの舞台とかあっという間に作っているものね。


 オレと八郎がキョロキョロと建物を見ていたら、「鷹司は一夜城で有名でございますからな!」って新右衛門さんが言ってた。


 隣の貴賓席は将軍家だったんだよ。義藤(よしふじ)くん達が見学に来ている。義藤、ヤッホー!


「アッウ!」

「義藤さま、千歳丸(ちとせまる)さま、こんにちはでち」

「おう、八郎。若竹丸さまも、ご機嫌ですな」


 義藤くんは、元服が決まってから大人びた口調になって来たな。

 

 オレ達がワチャワチャやっていると、勘解由小路かでのこうじ在富ありとみの実況、朝倉宗滴そうてきの解説が聞こえてきた。


 --------------------


 大内パイレーツの大将は、大江家の長男、少輔太郎(しょうのたろう)。室町ファイターズの大将は、曾我(そが)又次郎(またじろう)です。


 試合を見ながら、細かいルールの説明もしていきましょう。


 試合には、たんぽ鎗や、袋竹刀を使います。小麦粉をまぶしてあり、白い粉がついたら、討伐です。一点。討たれた者は本陣に帰還します!宗滴学校の講師陣が監視しており、討たれたのに戦場に居残ると五点の罰点が取られます。


「討たれたのに、戦場に残っているのは怨霊じゃ。祓わねばならぬ。ウチは剣豪が多いので、無理に逆らわない方が良いぞ」


 室町ファイターズが籠車を進めていきます。以外とゆっくり進んでいます。出発地点辺りは見通しもよく、襲撃なさそうですが。


「初めから勢いをつけると、難所に入った時に余裕を無くしやすい。それを嫌ったのじゃろう。又次郎らしい老錬さを感じさせるのう」


 臆病かと思ったら、先を見据えた指揮だった!曾我家は代々将軍にお仕えしています。さすが、将軍の側近です。


 --------------------


「うむ!よいぞ!又次郎!頑張れ!」

「若様!危のうございます!」


 義藤くんが身を乗り出して応援してる。慌てて新右衛門さんが抑えているぞ。


「むむむ!兄上!頑張れー!」

「頑張れー!」


 ウチも、護衛の大江少輔次郎が叫んでる。友達の宇喜多太八郎も応援してるぞ。


 試合内容も、応援もなかなか白熱しているな!


「ウッウ、ウー!」

「どっちも頑張れ!でち!」


 --------------------


 さて、右京スタジアムの戦場は宗滴さんの設計ですね。山あり谷あり木立あり、なかなか複雑な戦場となっています。


「うむ。なかなか守りにくいコースになっておるが、観客席からは見通しよい設計にしておる」


 おっと!パイレーツの襲撃です!ファイターズ、パイレーツの猛攻に堪らず出発地点に戻りました。


 しかし、四分の一の旗は確保してます。旗を取っていれば出発地点に戻っても5点になります。


 籠車が出発地点まで戻って来たので、退場していた選手が両軍とも復帰します。ここら辺も思案処です。ファイターズは、ワザと戻ったようにも見えます。


「ここまでは、曾我の指揮が上回っているの。大江は若さゆえか勢いはあるが、深みを感じられんのう。もしかすると大江は奥の奥、一手後に何か策を隠しておるのかもしれぬな」


 --------------------


 後半に続く!

「面白かった!」「先が気になる!」と思ってくださった方は、お気に入りの登録と、下の☆☆☆☆☆で評価してくれると、作者のモチベがアップいたします!よろしくお願い申し上げます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ