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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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新スポーツ!籠車!

♪ チャン!チャッチャッララ、ランラン。


 落ち葉が風に舞う季節を迎え、気付けば日足もすっかり短くなりました。ここ、右京スタジアムも冷たい風が吹いております。


 グラウンドには、既に大内パイレーツと室町ファイターズが練習を始めています。


 さて、放送席の解説は、おなじみの朝倉宗滴(そうてき)さん、実況は私、勘解由小路(かでのこうじ)在富(ありとみ)でお送り致します。


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 いきなり、何が始まったのか?在富が例の賄賂でマイクと拡声器を購入していたんだよ。事の他、ワインを気に入って貰えましてな。だって!あのヤロウ(怒)。そんな金があるなら、他に使いたい事が山程あるんだが。放送システムって言っても有線なので、スタジアムの場内放送だけなんだけどね。


 田畑ばっかりだった右京にサッカーグラウンドの倍の広さがある庭園が作られている。それを取り巻く様に三階建ての観覧席が作られているんだ。


 新スポーツ?って言ってからまだ一月経ってないよね?


 何?このエネルギー。こんなにエネルギーが有り余っているなら、そりゃあ戦国時代になるよ。


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 宗滴さん。よろしくお願いします。


「うむ。よろしくたのむ」


 今年、新しく興ったこの競技、発案は宗滴さんだとお聞きしました。


「その通りじゃ。警備の訓練から進化した競技じゃな」


 では、発案者の宗滴さん。ズバリ、この競技。どの様な競技なのでしょう?


「うむ。この競技は、籠車(かごぐるま)を進め目的地まで運ぶか、その邪魔をするかを競う競技じゃ。肝心な所は輿ではなく、車なので道を進むしかないところじゃな」


 なるほど、輿ならば山や谷も越えられますからね。


「車を持ち上げて運んではならぬ。また、籠から大将が降りるのもご法度じゃ」


 大将の動きに足枷を嵌めている訳ですね。


「うむ。枷と言えば、侍女達も守らねばならぬ」


 そうですね。煌びやかな衣装の侍女達もこの競技を魅力的にしていますが、彼女達も護衛対象です。道中、拐われない用に守らねばなりません。


 ただし、この侍女達、襲撃組の所属なのです。これ、変わった決まりですね。護衛組でない訳は?


「これは間者の例えじゃな。また、間者が上手く逃げ出す訓練にもなるのじゃ」


 これは、守ると言うよりも逃がさない策が必要となります。隙を見て逃げ出す侍女を上手く防ぐことが出来るか、侍女が上手く逃げるかも見ものです。


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 なんだか、オレが知らない細かいルールも決められている。最近、宗滴ジイを見ないと思ったら、こんな事やってたのか。 


 オレ達は貴賓席から眺めている。席って言ってるけど、12畳ぐらいの畳敷きの部屋なんだよ。

 

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 さあ、籠車(かごぐるま)ファンの皆様、お待たせ致しました。そろそろ試合が始まるようです。先行は室町ファイターズ。襲撃が大内パイレーツとなります。


 すでにパイレーツは配置が済んでおります。観客席から確認出来る選手もおりますが、半数程は隠れております。


 室町ファイターズの籠車が発進しました!

 

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 エ?続くのコレ?


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