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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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冬支度

 朝晩の冷え込みも厳しい季節になってきました。庭では枯葉を履き集めています。後で小次郎達が焼き芋をするんでしょう。侍女達との枯葉争奪戦が始まっています。


 皆さま、いかがお過ごしでしょうか?タロジロに(くる)まっているので、結構ぬくぬく過ごしている若竹です。


 でも、小次郎達も必死だな。アイツら学校の方にも木立があるだろう。え?何?八郎。


「学校の方の木立は既に丸裸。枯葉も使い尽くしまちた」


 え?なんで?アイツらそんなに芋食ったの?


 ほう。ほう。へぇー。


 なんでも、学校は今年急に作られたので、色々足りてないんだって。予算は学舎を作るのにほとんど使われたので、暖房器具とかまでは買えず。なんとか予算を工面しようとしたんだけど、結局、用意出来なかったらしい。


 そう言えば、オレが(はじ)いた書類の中に、学校の予算申請書があったな。(汗)


 宗滴(そうてき)ジイは何してるのさ?と、疑問に思ったら、乾布摩擦しているジイが視界に入ったよ。寒さに耐えるのも修行のうちとか思っているんだろうな。


 オレはタロジロのお陰でそんなに寒くないけど、侍女や護衛達は寒そうだ。


 少し前に火鉢や七輪とかを出していたけど、いつまでも火鉢の前に居られないから大変だ。


「チュララ、シャム?」


 オレも、これぐらいは無理しなくても、喋れる様になったんだぞ。

 ちなみに「桂、寒い?」って言ってる。


「あら?若竹丸様、ご心配、ありがとう。でもね、もうすぐ良いものを貰えるから大丈夫ですよ」


「イー、モー?」


 なんだろう?兵衛くんからのラブレターじゃないだろうし。首を傾げていると、在富(ありとみ)が箱を抱えてやって来た。やっぱり、コイツが何か作ったのか。


「はーい。皆さま、お待たせ致しました。今年もコレを配る季節になりました!この部屋は内侍(ないし)様にお預けしますので、あとで皆さま受け取って下され。また、火の扱いには十分ご注意下されませ!」


 そう言うと次の部屋に向かって出ていく。相変わらず、忙しいみたいだな。それにしても、何を持って来たんだ?


 不思議に思って箱を覗き込むと、アレだ。白銀懐炉だ、コレ。そういや、ガソリンをどこかから仕入れたなんて言ってたな。そうすると、ベンジンもあるのか。そう言えば、板の間の囲炉裏とか土間のかまどに火をつけるのにライター使ってたもんな。


 庭を見ると、在富が小次郎達に懐炉の使い方を説明している様だ。小次郎達が在富を拝んでいるぞ。


 それにしても、オレでも懐かしいのに、懐炉なんてよく知ってたな、アイツ。ん?八郎、何か伝言でもあるのか?


「あい。在富さまからの伝言でち。『カイロも配られ、火鉢が出されたので、鷹司サーキットは終了!』でち」


 オー!ノー!




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