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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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読書の秋

「そうして、二人は末永く幸せに暮らしたとさ。お終い」


 パチパチー!オレと姉ちゃん達が拍手したけど、千熊丸(ちくままる)阿子丸(あこまる)には早かったか。キョトンとしている。


 今日は、阿茶(あちゃ)さんが紙芝居を読んでくれたんだ。千熊丸より(めご)さんの方が喜んでるかも。


 この紙芝居、豪華な色使いの絵を、板に貼って装飾してあるんだ。カノウって画家の絵らしい。なんか日本画で有名だよね?よく知らんけど。


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 在富(ありとみ)が作ったんだろうけど、既に活版印刷で出来た本があるんだよね。マンマが使っている書類も罫線が印刷してあるしな。よく見りゃ洋紙を使ってる。


 同人誌作るから、オタクは印刷に詳しいんだぜ。オレは資料系の文章本を作るボッチサークルだったがな!


 本を作る為に下克上しなくても、パパン達がやっておいてくれました!しかもオレは下克上される側の身分だし!


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 なんでも、印刷機械を図書(ずし)寮ってトコで作らせているそうな。前世の国立図書館みたいなヤツらしいのだけど、紙と墨や筆とかの文具の製造も担当していたんだってさ。


 桂川には製紙工場も作ってあるって。どんだけ歴史を進めているんだ?あれ?この時代、西洋にパルプ紙ってあるんだっけ?まだ羊皮紙の時代?西洋にパルプ紙が無かったら、「洋紙」って名前どうなるんだろう?


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 千熊丸と阿子丸が通って来る事になって、一番喜んだのは双子の姉ちゃん達だった。


 姉ちゃん達、三人いるから、オレの取りっこになるんだよ。それが一人づつ赤ん坊がいるから、最近はご機嫌だ。赤ん坊を膝の上に乗せて、「はーい。いい子でちゅねー」なんてやっている。


 もちろん、オレだけは目が死んでるけどな!


 基本的に、雅子(なをこ)姉ちゃんがオレ。千古(ちふる)姉ちゃんが千熊、千里(ちさと)姉ちゃんが阿子の面倒を見ている。


「ダーダー、ウ?」

「はーい、お乳ですよー」

「ンブッ?」


 阿子が哺乳瓶を口に突っ込まれて目を白黒させているけど大丈夫だろうか?まあ、周りには乳母が沢山いるしな。


 乳母が多いのは、お付きの人だけでなく、勉強しに来てる人もいるからだ。


 鷹司家秘伝とか言って誤魔化しているけど、パパンの能力から書き出した育児書がある。貴重な資料で乳母の皆んなで解読しているんだよね。


 ウチの秘伝書だから、門外不出。外に持ち出せないのだったら、ウチの中で読めばいいじゃないって。トンチか!


 令和時代の学術書だから、常識も違うし、科学の知識も必要だしで在富の解説が無いと読み進めない部分もあるからね。


 でも、この時代、女の人の方が料理するじゃない?科学の実験て煮炊きするのと似ているんだよね。在富も見込みのある人に実験を依頼してたよ。


 もしかすると、この乳母達の中から科学者が生まれるかも!






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