五穀豊穣
ガラガラ、ゴロゴロ。今日はウチの畑を散歩してます。
そろそろ秋蒔きの野菜が大きくなっている。あら?畑にネコチャンが集まってるぞ。ウチのアヤマロとオカケもいるな。
「ニャーニャ!ニャーニャ!」
よく見ると草を食べている。猫って草食だっけ?
「こりゃあ!また、草を食いに来たな!」
畑担当の家人が、怒ってる。八郎に話を聞かせに行くと、エンバクって麦を作っているんだけど、このエンバクは猫の好物なんだってさ。マタタビ以外にも猫が好きな植物があるんだね。
「エンバクは、畑にすき込む為に育てているんで、少々食われてもいいんですがね。かと言って、何もせずに食われ放題って訳にもいかねえんで」
うむうむ。ご苦労様。その調子でウチの畑を頼むぞよ。
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最近、幕府政所の執事、伊勢さんがよく訪ねてくる。もちろん、ウチを訪ねてくるって事はジィジ達との秘密の話し合いをするためだ。それも国家的な密談。今日は在富も混ざってお話ししてる。
「ウッウッー」
赤子が横で足の指をしゃぶっていても、気にしな〜い。
「しかしのう、公家が政をやらなくなって久しい。そう簡単な事ではないぞ?」
「じゃが、忠冬の話に権力分立と言うのがあったな」
「法度を決める。法度を行う。法度で裁く。じゃったかの?」
三権分立の話だな。でも、立憲君主制も今の日本じゃ無理そうだぞ。
「そこまでのお話しでもなく。例えば、下京の警固。これは本来幕府の仕事でしたが、検非違使に捕吏を任せる事で多いに助かっております」
今、足利将軍家は北陸で手一杯らしいからね。
「また、越前では政を朝倉が行い、幕府の軍勢は一向宗との戦いに専念しております」
「ふむ。そこか。その地の政はその地に任せ、揉め事が起きたら幕府が軍勢を派遣する」
「征夷大将軍の名にも合うのう」
まー、将軍て軍人さんだよね?それが政治も請け負っているのが大変なのはわかるよ。きっとパワハラで押しつけられたんだね。NOと言えない日本人だからな!
「東国や西国は遠すぎますが、近畿であれば」
負担を軽く出来るかの瀬戸際。伊勢さんも必死だ。
「どうじゃ、在富?」
「京職の復活は如何でしょう?」
「ふむ。京の中だけならなんとか政は出来るか」
「それだけでも、お任せ出来れば幕府政所としても助かりまする」
「本来の京兆を復活させ、細川を忘れさせるか?お主もワルよのう」
「はっはっは。ご冗談を」
何、このシリアス?ホントにジィジ達?
「ジィジ?」
「おう!ジィジじゃぞ!ベロベロ、バー!」
「ウキャキャ!」
「あ!ワシにも抱かせろ!ベロベロ、バー!」
「ウキャキャ!」
よかった。ジィジ達はこうアホやってないとな!
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