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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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後の悪童組である

 首も座ってきて、最近は腹這い体操をしている若竹です。ちょっとだけだけど、あたりを見廻すことが出来るようになってきたよ。まだ自分では寝返り出来ないんだけどね。


 この間、一緒に牛車に乗った将軍家の二人は、近衛の御隠居さんちに居候している。近衛さんちの晴嗣(はるつぐ)くんとはすぐに打ち解けたらしく、三人でうちに遊びに来きたよ。


「永子様にはご機嫌麗しく」


 三人並んでマンマに平伏している。マンマって「エイコ」って名前だったんだ?え?パパンが付けてくれた名前なの?


「二人きりの時は『おエイちゃん』て呼んでくれるのよ?」


 あー、なんだ。アンタら、もう新婚って歳でも無いだろうに。


 マンマは三人にも「おエイちゃん」呼びを強要していたが、なんとか「おエイさま」で勘弁して貰っていた。やるな晴嗣。


 千歳丸(ちとせまる)くんも引越してからは元気が出たようで、菊幢丸(きくどうまる)くんも安心したみたい。隠れて実家を脱出なんて、確かに緊張するしか無いけど、二人とも明るくなっていた。よかった、よかった。オッチャンも嬉しいよ!


 近衛家には新しい設備が多くて驚いたとか。うん。パパンが知識チートで作った物だね。ウォシュレットの事かと思ったけど、マンマの前では控えたらしい。「ハリの窓」があったって話してたけど、ガラス窓の事だよな。ウチにもまだ無いのに。


 三人がワイワイ騒いでいると、ウチのジィジが来た。慌てて平伏する三人。大貴族と将軍家の息子達なんだけど、ウチにいるとペコペコする癖が付いちゃいそうだな。

 

 「あー、よいよい。近衛の若さんやら、公方の若さんがそう簡単に頭を下げるでない」


 寛容な年寄りは歓迎されるけど、「カネちゃん」呼びを強要するのはどうなのか?


 菊幢丸も晴嗣くんも頑張ったが、鷹司のジィジで「タカジィジ」と呼ぶ事に。これ、交渉術の「ドア・イン・ザ・フェイス」だな。なんでもジィジってのは新しい呼び方らしい。京の御隠居達の間でジィジって呼んでもらうのを競っているんだって。


 そういえば、前にジィジをぶら下げていた、ジャナイ、護衛をしていて「モトナリ」って呼ばれてたお(さむらい)がいたじゃない?オレも気になっていたんだ。モトナリって言えば!って。でも、あのオッサン、大江(おおえ)って言うんだって。


 今日もジィジに付いて来ていて、三人に紹介されていた。


「安芸の住人、大江朝臣(おおえのあそん)右馬頭(うまのかみ)元就でございます」

「大江殿か。大内の家人であったな。父上からは大層な戦功者(いくさこうしゃ)と聞いておる」

「公方様から⁉︎」

「よかったのう、元就」


 あー、大江かー。毛利じゃないんだー。まあ、そう簡単に有名人に会える訳ないかー。ちょっとだけ期待してたんだけどね。毛利元就なら中国地方にいるはずだしな。アレ?秀吉(ひでよし)と戦ったんだっけ?





【今回のやらかし】

忠冬達がやらかした事案をここで解説します。

マンマは本来なら尼さんになっているお方で、実史ではすでに入寂されております。


「面白かった!」「先が気になる!」と思ってくださった方は、お気に入りの登録と、下の☆☆☆☆☆で評価してくれると、作者のモチベがアップいたします!よろしくお願い申し上げます!

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