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鷹司家戦国奮闘記  作者: 若竹
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雪景色でお散歩

 今日は久しぶりに晴れたので、お散歩です。庭もすっかり雪景色になっちゃった。元気なのはタロジロ達ワンチャンだけだな。


 警備の侍たちも朝倉勢は丹波に行っているので、それ以前からの古参のオッチャン達と新人が混ざっているね。


 あ!元気なのが他にもいたよ。宗滴学校の悪童(あくどう)組。築山でスキーしてる。近衛班と足利班に分かれて何やら競争してるみたい。


 こうして見てるとただのイタズラ小僧達なんだけど、彼らのほとんどが各地から来た有力領主の御曹司なんだよね。だからウチの敷地内からあまり外に出さないんだけどさ。


「宗滴殿を始め、講師陣も朝倉勢が多かったのでな。学校も授業に支障が出ているのだ」


 ふーむ。将軍家の義藤(よしふじ)くん曰く、高学年生が低学年生の面倒を見ている授業も増えているんだって。


「それは新しき学びにもなるので悪い事ばかりではないのじゃが」


 近衛家の晴嗣(はるつぐ)くんも困り顔。


「そんな事じゃろうと思ってな、新しき講師を連れて来たのじゃ」


 あれ?宗滴ジイに近衛のジィジ?後ろに公家さんがついているけど、宗滴学校は武家の学校なんじゃないの?


 オレ達が疑問に思っているのを感じたのだろう、宗滴ジイが教えてくれた。


「このお二方は、飛鳥井様に日野様で御座る。お公家様ではあるが、武家とも縁の深い方々で御座る」


 飛鳥井家は武家伝奏(ぶけでんそう)も務める朝廷と武家の橋渡し役的な家なんだって。蹴鞠のオッサンとしか思ってなかったよ。日野家は足利将軍家とも縁の深い家なんだってさ。


「我らは公家と付き合う作法ぐらいしか教えられぬが、宗滴学校の皆には必要とされる作法であろう?」


 まあ、そうだね。御曹司も多いし、そうでない子も地元に帰れば外交を任されるだろうしね。


「蹴鞠だけでなく、和歌や源氏なども教養として覚えておかねばなりませんぞ?」


 途端にゲーって顔になる生徒たち。まあ、座学は退屈だしね。


「ははは。せめて辞世の句ぐらいは良き句が残せるようにならねばな」


 さすが宗滴ジイ、武家の子達の事をよく分かっているね。一言で興味を引いたみたい。


「辞世の句が『芋を喰ったらオナラぷう』では、(さま)にならんからな!」


 義藤くんが弟の千歳丸(ちとせまる)くんを揶揄(からか)っている。千歳丸くんが怒ってポカポカ義藤くんを殴っているよ。ぜんぜん効いてなさそうだけどね。


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 あと、弩を寄付してあげました。巻上げ機付きだから、小さな子でも使えるからね。膝を付いたり伏せても射撃も出来るからね。在富の助言で銃剣も付いているんだよ。


 実はこれ、弓の講師に感心されたんだ。


 盾の隙間から射撃する時、弓なら一人しか使えないけど、弩なら伏射、座射、立射で一斉に射撃も出来るからね。


「ふうむ。これは新しき矢の使い方ですな。引き寄せて置いて一斉に矢を放ち、怯んだ所にこの銃剣で一突き。今までは矢が放たれたら後ろの兵と交代するか武器を持ち替える間がありましたからな。これは脅威に御座る」


 えーと、そんな物騒な事考えてた訳じゃないんだけどな。まあ、使い方としたらそうなるか。


 丹波戦線でも、早速導入されて戦果を上げているそうです。



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