河野家の躍進
パパンやマンマ、ジィジ達にも航空服をねだられた若竹です。一応皆んなには航空服をあげたよ。あくまでもプライベートでってお願いしておいたけどね。
内侍のオバチャンや近衛のジィジが内裏で自慢したらしい。
内裏にも20着ほど納品しておきました……。
知仁ジィジから「感激!」ってお手紙が届いてます……。
雪合戦やったけど寒くなかったよ!って、なにやってるのジィジ⁉︎
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林兵衛少尉が率いる若竹軍は快進撃を続けているよ。兵衛の階級は陸戦隊では中尉なんだけど、官位は少尉のままなのだ。
スキーやカンジキを履いて雪上を楽々と移動し、着弾したら炸裂する迫撃砲やあり得ない程遠くから狙える狙撃銃も装備した部隊だからね。在富が開発した臼砲も投入されたので、城や砦が次々と落ちていくよ。本当に春には亀岡を占領出来そうな勢い。
ポイントもガンガン入るんだけど、弾の消費も激しい。補給が追い付かなくなるから、ゆっくり進んで貰っているんだ。さすがに雪上車はゲームにも無いから補給はソリなんだよね。重機は操縦士が伊勢街道から離れられない。向こうからもう一台重機を送ってくれって催促もあるぐらいだしね。
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そんな感じで丹波の戦線に注目していたら、瀬戸内から河野さんがやってきたんだ。宗滴ジイ達は丹波に行っているので、とりあえずオレと八郎だけであったんだけど、どうも様子がおかしいんだよね。
そうっと、西郷と東郷にパパンと在富を呼びに行かせたよ。
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えー、オホン。八郎!
「河野さん、どうしたんでち?」
「は!ちょっと、お耳を拝借」
えっ?宇都宮さんと塩飽水軍が、河野さんの所に臣従?なんで?
迫撃砲にビビったらしい?あ!後ろに並んでいるのが宇都宮さん達ね?
練習を兼ねて迫撃砲で漁をしてた?生態系が破壊されるから止めようね。
上座の隅で八郎とコショコショ話している河野さん。
なんで先に相談してくれないのさ?彼らがビビりすぎて離れてくれない?
当主の腹だけでなんとか済まして欲しいと泣き付かれている?いや、武家じゃないから腹とか首とかいらないんだけどなあ。
迫撃砲の練習が威圧として受け取られちゃったようだね。鉄砲の火薬でさえ高価で手に入れるのを苦労する時代にドッカンドッカンやってたら、そりゃあビビっても仕方ないか。
村上水軍は瀬戸内海の入り口担当なので、倭寇とか密輸業者とかに舐められないようにって言ってたのもあって、船の運航路近くで派手に練習してたらしいしね。
宇都宮さんは西園寺さんとも仲が悪かったので、河野さん所に頭を下げる事にしたんだってさ。
バタバタとパパン達が部屋に入って来たよ。来る途中、歩きながら簡単な説明はしてある。
「あー。苦しゅうない、面を上げよ」
こういう所、面倒だよね。でも、身分制前提でマナーも出来ているから、こう言うのもやってあげないと向こうも困っちゃうんだよね。
一連の儀礼的な挨拶が終わって、本題に入った。
「宇都宮殿、ついこの前の水軍会議で会ったばかりではないか」
パパンも散々なだめたんだけど、ダメなら漁師か農民になるとか言い出す始末。結局、若竹海軍に編入する事にしたんだよ。
河野さんを中将に格上げ。宇都宮さんを少将とした。大佐以下は皆んなで話し合ってね。って事で河野さんに丸投げ。
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