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秒で街まで来ましたが、4人娘は瞬で冒険者パーティーを駆逐したようです

アクセスありがとうございます。


 朝から走り始めている4人娘は、一度も休むことなく数時間走り彼女らの疲労を心配している頃にゆっくりと速度が落ち始め止まったところで降ろされた俺は、久しぶりに進む方向へと顔を向けると遠くに街の外壁が見えた。


「もう街が見えるところまで来たのかよ・・」


 移動で使う場所よりも速く移動する彼女らの身体能力に改めて驚きながら、少しも肩を上下させずに前に立つサーシャに歩み寄る。


「サーシャ、疲れてないか? あれなら休もうか?」


「ふぅ・・ここから人族の道を歩いて行くわ・・それと、この距離で休む必要はないわよ? カイ、他の3人を見てみなさい」


「3人をか?」


 サーシャに言われて後ろにいるシマチ達の顔を見ると、疲労のかけらもなくケロッとして見つめる俺と視線が合うとニコッと笑い返す。


「・・さすが身体能力が高い種族だけあるな」


「当然よ・・それよりもカイ、街での夕飯は必ず酒場を選びなさい」


「わかった・・店は、4人で決めろよ?」


「ふん・・仕方ないわね」


 深い茂みに潜んだ俺達は、街道を行き交う馬車が見通した限りいないタイミングで出て街道の端を縦に並んで歩いている途中に何回か冒険者パーティーに乗って行くよう声がかけられる。


「・・街までなら乗って行くかい?」


「お断りするわ・・先に行きなさい」


「まぁそう冷たくしないでよ、エルフのお姉さん」


「・・・・」


 先頭を歩くサーシャにほとんどの男冒険者が声をかけ馬車に乗るよう伝えるも、サーシャは冷淡な口調で断りあまりにも執拗な冒険者には、馬車の車輪を風魔法で破壊して走行不能にさせる。


 突然馬車を破壊された冒険者パーティーは、破壊したサーシャ本人に絡むことなくなぜか俺を見て罵声を撒き散らしながら迫ってきた。


「おい! お前だろ!?」


「・・やったの俺じゃねーし」


「はぁ? ふざけんなお前! 車輪の近くにいたじゃねーか!?」


「・・そりゃ、近くにいたけどさ・・でも、俺じゃねーよ!」


 見知らぬ冒険者に胸ぐらを掴まれ、素手で殴られそうになると馬車の反対側でバキッと破壊音が鳴り響き傾いていた馬車は元の水平に戻るも、さっきまでと違い明らかに低くなり乗り降りは跨ぐだけでいいぐらいになっていた。


「あぁー! 俺達の馬車がぁ〜!」


 俺の胸ぐらを掴んでいた男冒険者は、突然の破壊音に驚いてくれたことで掴んでいた手から力が抜け解放された俺は間合いをとる。


「・・バカな男どもね・・ほっといて行くわよ」


 サーシャに従いシマチ達は、笑いながら呆然とする冒険者パーティーを見ながら立ち去るため俺も同じように離れて行く途中で、剣を鞘から抜く独特の音が聞こえ振り返ると冒険者パーティーは戦闘モードに移行している姿があった。


「絶対に許さねぇ・・俺達の馬車を壊した罪は・・カラダで支払ってもら・・ぅひゅ」


 俺達を睨みつけ完全に殺意を向けてきた冒険者パーティーは、恨み節をこぼす途中で白目を剥いてそのまま膝から崩れ落ち倒れると全員ピクリとも動かなくなった・・。


「なんだ?」


「殺意にはそれを凌駕する殺意でお返しにゃ」


 シマチはほんのわずかの時間だけ、緑色の瞳が獲物を狩るような鋭い瞳になっていたように見えるも今はクリッとした愛らしいネコ目に戻っていた。


「そうなんだ」


 4人娘から一斉に殺気を向けられただけで冒険者パーティー全員の意識を刈り取られる状態に陥らせることができることに、4人を敵に回したくないなと心の中で呟いてから街へと向かう皆の背中を追いかける。


 背後で馬車が街道の真ん中で立ち往生しているせいか、街へと向かう馬車がしばらく俺達を追い抜く光景がないまま街の門に立つ門兵の姿が見えて来たところで、前を歩くルミナが振り返り俺と並び歩く。


「カイ兄ちゃん」


「どうした?」


「あのね、門兵を通じて騎士団に私が戻って来たことを伝えてもらおうかと思うの」


「そうか・・それなら、門でお別れになりそうだな」


「うん・・本当は一緒にいたかったけど、ネルルのことが落ち着くまではあの子と居ようと思って」


「あぁ、それが賢明だね・・」


「うん・・だからね、一つお願いがあるんだ」


「いいよ」


「ネルルを見つけて保護してくれた冒険者パーティーと言う関係で接してくれないかな?」


「そう言うことね・・それなら俺達は疑われず街に入れるな」


「うん、ごめんねカイ兄ちゃん」


 なんだか悲しそうなルミナの表情に何か引っ掛かるものを感じるも、彼女の提案を了承し順番が回ってきた俺は門兵の男に事情を説明することに決めたのだった・・・・。


評価&いいね!ありがとうございます。

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