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氷像騎士の扱いでアリア達と4人娘が一触即発の感じですが、俺は見守るだけでいます

アクセスありがとうございます。


 戦闘モードへと移行するアリア率いる王国騎士団と普段通りに立ち振る舞うサーシャ達4人娘が対峙する状況を、離れた場所で身を隠しルミナと2人で見守る。


「カイ兄ちゃん、このままじゃ・・」


「あぁ、わかってる・・このままじゃダメだ」


 4人娘に対して数十人いるアリア側の方が優勢に見えるも、4人娘の実力ならば余裕で殲滅できてしまう戦力差にどうしようかと考えるもまとまらず状況は進んでいく。


「ちょっと、群れのリーダーの貴方・・・・アリアと名乗っていたかしら? アレを私達がやったという証拠あるの?」


「証拠は、そこの猫人族の言葉よ! 彼女が自白したのが証拠になるの!」


 王国騎士団では百戦錬磨だろうアリアであっても、冷淡な口調で告げるエルフ娘サーシャが放つ威圧に屈しそうなのか、構えている剣先が安定しないように見える。


「たったそれだけで人族は・・そう、私達が亜人だからなのね? 彼は、初めて会った時も今でさえも一度もそんな扱いを私達にしなかったわ」


「それは違う! 騎士団は、民の平和を守る存在・・種族は関係ない」


「詭弁ね。大人数で武器を持たない私達に向けている、ソレはどういう意味なのかしら?」


 サーシャの言葉にアリアは、ハッと何かに気づいたような表情を見せ口を紡ぎ僅かな時間黙るも口を開く。


「・・・・ならば、ここにいる理由を答えないさい! 回答によっては、拘束する!」


「はぁ、ほんと呆れるわね・・どうして人族は、自己都合主義な生き物ばかりなのかしら」


 対峙する両者の様子を伺う俺は目立った動きがないように見えていたけど、ちょうどアリアの後ろにいる男騎士が気になり見ていると、彼の右手が不自然に動いているように見えた。


 どうやら彼は背後にいる部下で手信号を出しているようだ。なんとなく見覚えのある手の動きを見つめるも全てを解読できず予想している途中に、数人の騎士達に動き出す。


 アリアの後ろにいる騎士の中であの手信号を出す男騎士は、部隊にいる特定の少人数の指揮権を持つ指揮官のようで、どうやら一番後ろにいる騎士2人を交代させ茂みに隠れるように去って行く。


(・・あの2人は伝令か)


 伝令騎士を出したのは、後方で待機しているだろう部隊に増援を送るよう指示を伝えに行ったのかもしれないと思い、隣りで見守るルミナの肩にそっと触れ小声で告げた。


「ルミナ、後方の騎士2人が去って行くの気付いたか?」


「2人? さっき動いてた騎士のこと?」


「そう、その2人。きっと増援部隊を呼ぶ伝令だと思うんだ・・あの2人の気配を追ってくれないか?」


「うん、わかった。けど、周囲の警戒が疎かになっちゃうよ?」


「大丈夫。そこは、俺がカバーするから」


「やってみるね、カイ兄ちゃん」


「ありがとう、ルミナ」


 ルミナの気配探知能力ならば、あの騎士2人の気配を問題無く追えるだろう。そうすれば、必ず後方で待機する部隊の居場所が判明できると期待し、意識を目の前で一触即発のサーシャ達へと戻した。


「・・・・とりあえず、アレを渡せば満足なのね?」


「早く彼を返しなさい、手遅れになる前に!」


 2人の騎士のことを考えていた時間の間に、氷像化した騎士を騎士団に返す話しになっている。


「ユキナ、返してあげなさい」


「・・うむ、断る。我は、主の命令しか従わぬのだ」


「はぁ・・聞かなくても彼の・・主の答えはわかっているのでしょ?」


「・・それは、間違いないのだ。だがしかし、我は忠実なのだ」


「もう好きにしなさい」


「・・・・」


 不意に何か嫌な予感がした俺は、僅かに顎を上げたユキナがピクッと反応し振り返り身を潜めている俺の方をジッと見つめた後に、見つけたと言わんばかりの笑みで駆け寄って来た。


「逃げるな! リース隊は追え!」


 ユキナが突然走り逃げたことに、アリアは1人逃走と判断しすぐさま命令を飛ばした直後に5人の騎士が隊列から飛び出しユキナを追う。


「・・主よ、我は来たぞ?」


 褒めてと言わんばかりな期待する笑顔で見上げるユキナの銀色の瞳に見つめられる俺は、無意識にサラサラで長い銀髪を撫でると、小さく何か言ったユキナは胸元に頭を押し付けグリグリしている。


 そんなユキナと戯れる時間はあっという間で、彼女を追ってきた騎士達の姿に現実へと戻り大木の影に潜んでいる場所まで来た騎士は止まり叫んだ。


「なっ・・貴様は何者だ!?」


「えっと・・冒険者のはしくれ? ですけど」


 無駄なやりとりを回避するため、素早く身分を証明する冒険者カードを偉そうに喋って来た男騎士に見せた。


「ふんっ・・ソロ冒険者か・・ここで何をしていた?」


「北の辺境地の街の戦いっから逃げていた途中です」


「なに? 貴様、ノスリンの生き残りか?」


「・・そう、なりますね」


 あの街がノスリンと呼ばれていることを初めて知ったけど、特に特別な感情を抱くことはなかった。


「それで、なぜその亜人が貴様にくっついているんだ?」


「さぁ・・ここで隠れて見ていたら急にこの子が走って来たので、逃げようとしたら捕まりました」


 さっきまで一緒にいたルミナは、ユキナがこっちに走りだした時点で嫌な予感がしたため、茂みに隠れさせながら別の場所へと移動させたことで騎士達にバレずに済んでいる。


「・・我らに、その亜人を引き渡してもらおう。貴様に拒否権は無い」


「この子がいったい何をしたのですか?」


「騎士団の任務だ。冒険者の貴様には関係ない。従わなければ、貴様も捕縛し連行することになる」


「それは困るな・・」


 俺と騎士の話しなどどうでも良いかのようにユキナはずっと頭をグリグリして楽しんでいる、そんな彼女の肩を掴みソッと離してみた。


「あぅ・・もう終わりなのか?」


 不満そうな表情で見上げるユキナを見つめ頷き肯定する。


「・・そろそろ、出番だ」


「・・うむ。ならば仕方がないの、主よ」


 甘えモードから普段の目つきに戻るユキナは背中に回していた腕を離し背を向けると、全身のバネを使い一挙に大木の幹へと飛躍し足場にしながら、枝に引っ掛かっている氷像騎士の元へと向かうと、足蹴りで雑に扱いサーシャがいる方へ蹴落とす。


「「「 あぁ!!! 」」」


 氷像騎士がユキナによって蹴落とされ悲鳴のような声をあげるアリア達を横目に、サーシャは地面へ激突し粉々になる直前に風魔法で勢いを殺しゴトッと置いた時に背中側にピシッと亀裂が入ったのを見た時は声をあげそうな程1人焦ったのだった・・・・。



評価&いいね!ありがとうございます。

新規ブクマ登録にも感謝です。


もうしばらく、アリア達との睨み合い的なのが続きます。


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