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事件は平和な朝に起きました・・

アクセスありがとうございます。


「落ち着け・・おれ・・」


 一緒に風呂に入るかと冗談で聞いたのに、ルミナは即答で入ると返事をしたことに予想外だった俺は脱衣所の冷たい壁から離れ、ゆっくりと服を脱ぎ布で隠しつつ意を決して振り返ろうした。


「えっ?」


 早まる鼓動を落ち着かせれたことで振り返ろうとした背中にピトッと冷たくも柔らかい感触が背中に触れた。


「・・カイ兄ちゃん、恥ずかしいからこのままで」


「おぅ・・えっと、その・・くっつかれるとさ・・」


 背後にピッタリとくっついているルミナが服を着ていない姿を想像してしまった俺の心は落ち着かせることができず、それから起きた出来事の記憶は曖昧で気が付いた時には、リビングでルミナとハーブティーを飲んでくつろいでいたようだ。


「ということだったの・・・って、カイ兄ちゃん? 聞いてる?」


「ん? き、聞いてた・・よ?」


「・・・・うそ。そーやって、目を逸らして誤魔化すの昔から変わってないもん」


「いや、聞いてたさ・・あれだろ? 黒髪の勇者達が・・ぷにっと柔らかいアレが・・」


「あぅ・・わかったから思い出さないで!」


 フワッとした感覚の中でルミナと一緒に湯に浸かりながら帝国兵と共に現れた勇者達との激闘とはいえない一方的な戦いを聞いていた俺は、それよりも彼女の柔肌の感触で頭がいっぱいになり話より感触が優先的に思い出されるも止められた。


「・・ごめん。えっと、なんだっけ?」


「はぁ・・もういいよカイ兄ちゃん。夜遅いから寝ましょう?」


「そ、そうだな」


 紅い瞳に呆れられた視線から逃げるようにクイッとカップに残ったハーブティーを飲み干してから立ち上がり、いつものように自分の部屋へと向かいドアを閉めようとした手をルミナに遮られ背中を押されベッドへ寝転ぶ。


「ルミナ?」


 ルミナは黙ったまま部屋のドアを閉めると、壁際へと俺を押し退けると掛け布団をバサッと捲り取り俺にかけた後にモゾモゾ忍び込んで大人しくなる。


「あの、ルミナさん?」


「・・・・」


 彼女から反応はなく、ただ不意に布団から小さな手が出てきて俺の右腕を掴むとグイッと伸ばしてから顔を出し、コテンと頭を乗せ腕枕にしたようだ。


「えっとですね・・これはいったい・・・・」


「・・・・」


 2回目の問いかけに反応は無いまま数秒ほど経過したのちに、掴んでいた右腕をギュッと握り離す。


「このまま寝るの? いろいろとアレだから、オオカミさんに食べられてしまいますよ?」


「おやすみなさい」


「・・はい、おやすみなさい」


 感情が微塵もない挨拶にただ反応した俺は壁際へとさらに追いやられるも、さすがに1人用ベッドに2人が寝るには狭いため互いに身体が密着するから未熟者だから犯してしまう過ちで動かした膝が彼女のお尻に触れてしまった。


「んっ・・」


 僅かに聞こえていた彼女の寝息から漏れた甘い吐息に頭がパニックになる俺は、さらに離れようと足を動かしてしまい柔らかい部分に擦り付けてしまう。


「んぁ・・かたっ・・」


「ご、ごめ・・」


 妹的なルミナにこれ以上の悪態はマズイため、今ここで同衾しているのはシマチだと繰り返し念じながら目を瞑り意識を強制的に闇の底へと沈めていくことに集中したのだった・・・・。





「・・・・っんー」


 自分の寝言が耳に入り意識が覚醒していく途中に、全身が怠く重い感覚に包まれている中で閉じていた目をゆっくり開けると、既に部屋は明るく朝を迎えていたようだ。


「・・やべっ!」


 ふと寝る前の光景が蘇り慌てて顔を動かすも、向けた視線の先にルミナの寝姿はなかった。


「はぁ・・よかった。どうやら先に起きたんだな」


 寝ている間にルミナをベッドから蹴落としていたらと焦ったけど、姿ないため彼女は先に起きて部屋から出たのだろうと安堵した俺は、そろそろ起きあがろうと上半身を起こす途中に胸元から声が聞こえ動きを止めた。


「んぅ〜はわわわわ・・・・もう朝?」


「・・・・」


 あまりの予想外のことに布団をゆっくり持ち上げると、ルミナが俺に覆い被さるようにいた・・・・しかも、着ているはずの寝間着を着ていない。


「あっ・・おはよ。カイ兄ちゃん」


 あまりにも普通に反応する彼女を見て、俺は現実逃避をするため捲っていた布団をゆっくり下ろし呟く。


「なんだ・・夢か」


 これはきっと夢だと思いつつ起こしていた上半身を再びベッドへと戻し目を瞑ると、下腹部あたりに感じていた重みがモゾモゾと胸元へと移動してくる。


「ふぁ・・カイ兄ちゃん?」


 寝起きから現実逃避を選択した俺はどうやら対処を間違っていたようで、ルミナは布団の中で何か呟きながら動き布団から顔を出すと、なぜか俺のシャツの中に潜り込んでいたため目の前に顔が出てきた。


「ちっ・・近くない?」


「おそいよ?」


 チュッ・・


「 !! 」


「んふふ・・しちゃった・・それに、わたしの初めてだよ?」


 触れられそうな距離のため絶対に動かないぞと決めていた俺の心を察していたのか、ルミナ自ら唇を重ね離れると嬉しそうに微笑む顔から視線を外せない。


「・・・・」


「あれれ? まだ夢から覚めないのかな?」


「いやや、覚めてるから!? ちょっ・・」


 2回目の口づけををされた俺は慌てて起き上がり、掛け布団が捲り落ちた後にルミナは自然な動きで両足を俺の腰に回し挟み動かない。


「ルミナ? とりあえず目も覚めたことだし、朝飯にしないか?」


「うん。このまま一緒がいいな」


「それは抱っこしたままってこと?」


「そうだよ・・チラッ」


「チラ?」


 朝食を理由にルミナに離れてもらおうとするも、このままくっついたまま行きたいと言うためさすがにそれは断ろうとするも、話しの腰を折るようにルミナは部屋のドアに顔を数回向ける。


 まるで俺に部屋のドアへ視線を向けて欲しいような感じで、ルミナがドアの方に顔を向けることを繰り返すため意図がわからない俺は、とりあえずルミナと密着した状態でドアへ視線を向けていると、突然ドアが勢い良く開けられる。


「ただいまにゃ!!」


「「「 ・・・・・・ 」」」


 部屋のドアをノックもなく開放した緑色の瞳の少女は、俺とルミナの姿を交互に見た後にピクリとも動かなくなり、静かで穏やかな朝の時間は別の意味で静かな時間が流れる。


「シマチよ、なぜ部屋の前で固まっておるのじゃ? カイはまだ寝ておるのか?」


「「「 ・・・・・ 」」」


 廊下から聞こえる別の少女の声が聞こえるも、俺達3人は微動だにしない。


「どうしたのじゃシマチ? もしや不貞の現場でも見た・・・・」


 ピクリとも動かないシマチの背後からスミハの声が聞こえ、その足音が部屋へと近づき金色の瞳が部屋を覗いた途端に言葉を失う。


「いやぁ、おかえり。シマチ・・スミハ・・・・これは、いろいろありまして」


「カイ兄ちゃん。これは、修羅場ってやつかな?」


 彼女達の強さを知らないルミナが平然とした表情で俺に顔を寄せて呟いてくれたおかげで、この部屋の空気がさらに下がってしまったのだった・・・・。 


感想評価ありがとうございます。

ルミナとシマチ達が出会い

少しあってから次の展開へと進みます。


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