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幕間 王国騎士団魔法士団長 ルミナ=バトルクリーク②

アクセスありがとうございます。

ルミナの物語ですが、予定より少し長引きそうです。


 王都を出発してまだ数時間しか過ぎてないこの辺りは、同然ながら魔物達の襲撃される心配はありません。顔も名前も知らない冒険者達が生活費を稼ぎために日頃から討伐してくれているからです。


「・・・・・」


 戦地へと向かう途中の移動とはいえ魔物や敵兵から襲われる心配がないため、とても平穏な時間が流れただ馬車に乗って揺られている私にとって退屈な時間なため、周囲の状況を確認するため探知魔法を使っているところで進行方向の先に数えきれないほどの気配を捉え、1つの目の街に近付いたことを知り外に出る支度を進めていると走っているのにドアをノックする音が響きます。


 コンコンッ・・


 こんな器用なことをするのは、彼女1人しかいません・・それに私が応える前にドアは開かれ数時間ぶりにネルルと再会です。


「団長、起きていますか? コロネルの街に着きます」


「・・そう。コロネルが最初の街だったわね」


「そうですよ? まだ寝惚けているのですか?」


「ち、違うわよ! ただ、今までの遠征でコロネルに寄る必要がなかった街でしょ?」


「・・・・へへっバレました?」


「もう・・ネルルは昔から私をすぐ騙そうとするんだから」


「すいません、団長。とりあえず、今夜の宿は決まっていますから着いたら早く街へ遊びに行きましょう」


「はいはい。まったく仕方ないわね」


 

 コロネルの街に辿り着いてからは騎士団が契約している店に馬車を預けた後は、ネルルが皆を集め明日の行動を伝えた後は休養時間という名の自由時間とし今日は解散となり、私とネルルは普段着に着替え街の買い物へと部下より先に出かけます。


 夕方に着いたため、暗くなる前に必要な日用品等を買い周り満足した頃に夜を迎え、一番の目的だった夜の街で始まる酒場へと足を運びます。


 両手に大荷物を抱えて酒場に行くのは無理だったため、一度宿へと戻り荷物を部屋に置いてから出る時にほとんどの部下達は宿屋にある食堂で食事を食べながら酒を飲んでいましたが、私とネルルは賑やかな酒場を目指し宿屋を出ます。


「ネルル、あそこの酒場はどう?」


「・・あそこですか?」


 街の通りを歩き酔っ払いの姿が増えた頃に、ふと私が気になった酒場にネルルを誘いますが反応がイマイチです。


「そうよ・・冒険者ばかりで楽しそうじゃない?」


「そうですけど・・・・」


「もう、行くわよ」


 ネルルの右手を掴み強引に引っ張り私は気になった酒場へと入ると、出入り口近くの席で客の対応をしていた女給仕に出迎えられます。


「・・いらっしゃいませー! お2人様ですかー?」


「そうよ。席は空いているかしら?」


「はいっ! 奥の席をご案内しまーす!」


 眩しいほどの笑顔を見せる女給仕に席を案内される途中に注文を聞かれたため、エールと店のおすすめを頼んでから奥の壁際にある席へと座り店内を見渡します。


「みんな冒険者のようね」


「そうですね、女の飲み方も激しいですね・・」


「そ、そうね・・あんな可愛い子も男勝りな飲み方をするのね・・ほとんど口からエールが溢れてるし」


「胸元がビショビショなことに気付かない程酔っているのでしょうか・・・・あっ」


 ネルルと少し離れた席で飲んでいたパーティーにいた少女のエールの飲み方を見ていたら、ジョッキをテーブルに置いたタイミングで彼女と視線が重なりニヤッと笑ったと思うと、立ち上がりフラついた足取りで私たちの席へとやってきました。


「来ましたね・・」


「えぇ・・」


 ドンッ


「お待たせしましたぁ〜! エールとおススメの山盛り肉炒めでぇーす」


 タイミングを図っていたかのように注文していた料理がテーブルに置かれ女給仕は笑顔で去ってい来ます・・そして、冒険者の彼女が席に来たことでいろんなモノが揃ってしまいます。


「あっれぇ〜? お姉さん達は〜この街で見かけない顔ですねぇ〜? うっへ」


「ま、まぁね。旅の途中だから」


 近くで見る女冒険者の服は短パンまでビショビショになっていることを知った私は、対応するのが遅れると向かいに座るネルルが素早く対応してくれます。


「へぇ〜こんな店に女2人だなんてぇ〜アブナイですよー? メンバーは後からくるのですかぁ?」


「いや、仲間は来ない。ここへは2人だけです」


「うっひぃ・・それなら、女同士一緒に可愛く飲みましょ〜」


「「 ・・・・ 」」


 それからは女冒険者カノンと3人で飲み交わしつつ、冒険者達から見た王国の様子など情報を聞きながらいると、他の席で飲んでいた別のパーティーに所属する女冒険者達も集まり盛大な女子会が始まり、男冒険者達が近づかない程盛り上がってしまっていたのでした・・・・。



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