幕間 王国騎士団魔法士団長 ルミナ=バトルクリーク
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王国騎士団魔法士団長 ルミナ=バトルクリーク
自殺行為と言われても仕方がない程の魔力解放を行い、行方不明になったカイの魔力探知成功後に魔力欠乏症で意識を手放し、後遺症もなく回復し目覚めたルミナは復帰後に副団長アリア率いる部隊が辺境の街を狙う帝国兵を掃討させるため先に騎士団本部がある王都を出た後に、ルミナも彼女の部下達を率いてアリアを追うように同じ街を目指し出発することを、騎士団長ジーニスが指定した日より数日ほど予定より早く報告無しで出発する決断をした。
「魔法士副団長ネルル! 報告っ!!」
騎士団本部から逃げるように隊舎から出た私は、副団長ネルルに上層部の連中に気付かれないよう最小限の部隊編成で遠征準備を密かにさせ、整った今日が絶好の機会と決め部隊を集めさせた。
「王国騎士団魔法士副団長以下20名、編成完結!」
整然と整列した隊列の先頭に立つネルルは、肩まで伸ばした自慢のピンク色の髪を僅かに揺らしながら敬礼をしつつ同じピンク色の瞳で私を見て報告してくれたのです。
「・・・・よし! 直ちに出発準備!」
「はっ!!」
ネルルの後ろに並ぶ男女混合で編成した派遣部隊は、既に婚姻の儀を済ませた者達飲みで派遣中に恋愛事情に絡れを持たす不安は無い・・・・けど、私とネルルだけが独り身という苦渋を嘗めさせられている気分なのが腹立たしいことは黙っておいてあげましょう。
若いながらも皆は優秀で実戦経験も豊富なため、団長である私は少数精鋭だと自負し出発準備を滞りなく進める部下達の姿に思わずニヤけてしまいそうなところで、ネルルが私を呼びます。
「団長、出発準備完了!」
「出発!」
20人からなる部隊編成ですが、馬車3台に分乗し夜が明けたばかりの王都内をゆっくりと移動し外へと向かいます。
なぜ、馬車2台でも十分なのに3台にしたのかって言われそうですが、答えは簡単です・・ただ、私専用の馬車を確保したかっただけなのですからね。
「・・何か問題でも? 急襲された時に一網打尽されないためなのよ・・・・」
誰もいない馬車の中でふと呟いた私は、いったい誰に言いたかったのだろうかと考えるも、なぜか心がスッキリしたことに喜んでいると、門番に見送られながら馬車は王都を出て街道を走ると少しづつ速度を上げていきます。
「はぁ・・カイ兄ちゃんは、あの街にいるのかな? いて欲しいな・・」
あの全魔力を解放し、意識を失う直前にほんの僅かに感じたカイ兄ちゃんの魔力の場所が、ジーニス団長が命令した派遣先の街とはいえ、もう記憶が霞んでしまいそうな数ヶ月前のことです。
「もっと早く目覚めていれば、僅かな可能性でも希望を持てたのになぁ〜・・・・はぁ、どうしよう」
流れる景色を窓から眺め、経由する1つ目の街へと続く街道を移動するだけの時間はとても退屈すぎて、もう一度全魔力を解放までいかない程度で探知魔法を使おうと思いつくも、ここで意識を失うリスクは大きいと判断し仕方なくため息をついて諦める私でした・・・・。
2話か3話に分けてルミナの幕間を投稿します。




