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スローライフを満喫してもボッチは街を訪れ会話を望むと見返りに騎士団の影が近づいてました

アクセスありがとうございます。

最近、サブタイトルをやっつけで決めている自分がいます・・


「1人は静かだな・・・・」


 シマチ達を見送ってから既に5日程がのんびりと過ぎていった。


 別れた日の翌朝からミユキを帝国へと送り届けるためしばらく放置してしまい、雑草に占領されつつある家の周りの畑の手入れをして、やっと元の状態へと戻りつつある。


「・・とりあえず休憩しよう」


 家の玄関先にあるベンチへと座り、朝から夕方まで正義の鉄槌の如く振り下ろした農耕具や手作業で我が物顔で住みついた雑草を駆除し手が行き届いた畑を眺めつつふと青空を見上げる。


「いつになったら帰ってくるんだ? あいつらは・・」


 賑やかな日々からぽつんと1人で過ごす日々に、なんだか寂しさを感じる自分に言い聞かせるかのように独り言が増えたなと鼻で笑っていると、腹が空腹だと訴えるように小さく鳴った。


「いつもより早いけど、今日はもう終わりにするか」


 ベンチから立ち上がり土で汚れた両手を外の水場で洗い流してから家に入り、昼食のためアイテムポーチから残していた解体済みの魔物の肉を取り出し、ただ焼いて味付けただけの肉と畑で収穫した野菜と一緒に食べて空腹を満たす。


 午後の畑作業をしないことに決めた俺は、日没ごろに入る風呂を昼から入り疲れを癒してから火照った身体を冷やすため再び玄関先のベンチに座りのんびりと過ごす。


「・・・・これが、スローライフってやつか?」


 騎士団時代・・いや、学園時代から上からの命令で与えられたことを実行する毎日で、自分からやりたいことなんて何もなかったなと優しく吹き抜けていく風を心地良く感じながら山の景色を静かに眺めている自分を離れて見ている自分がいそうな感じで呟き、自分本位の時間を過ごす生活を繰り返す中で久しぶり誰かと会話がしたい気分となり街へいくことにした。


 久しぶりの街は相変わらず人々の生活感が漂っているものの、物資が生き滞っている影響か前より行き交う人々の活発な感じはないように感じた。


 街の冒険者ギルドへ行く途中に何件か商店に立ち寄るも相変わらず品揃えは悪く、店主達も改善しない状況に頭を悩ませているようだけど、何もできないため適当に1つだけ物を買い店を出た後にギルドへと入るとすぐに受付嬢エレンが駆け寄ってくる姿があった。


「カイさん、カイさん!」


「・・エレンさん?」


 両手でたくさんの書類を持つ彼女は受付横にある事務所への通路へ向かっている途中で俺を見つけると、クルッと軽い身のこなしで俺の方へと向き小走りに歩み寄る。


「しばらくぶりですね? どこ行ってたんですか?」


「ずっと家にいたよ」


「そうなんですか? カイさんって、街で全然見ないですよね」


「あ〜そうだね。俺は街に住んでないからさ」


「そうでしたか・・」


 受付嬢エレンは、俺がシマチ達とあの場所で住んでいることを知らないためきっと村に住んでいるのだろうと思い込んでいてくれてうようだ。


「なんだか、忙しそうだな?」


「はい、そーなんですよ。もう明日には騎士団の2回目の増援部隊がこの街に到着すると早馬の伝令さんが領主邸の後にギルマスのところへ来ましたから」


「明日か・・」


「はい、滞っていた物資を運ぶ隊商の護衛を兼ねて来ているそうなので明日からは書類の山に埋もれそうですよ」


「た、大変だね・・それも」


「もう深夜残業祭りですよ・・カイさん、私の指名依頼を受けてくれませんか?」


「それって、書類整理?」


「はぁい」


 上目遣いからの営業スマイルを向けるエレナの圧力に苦笑いしながら俺は首を振りゆっくりと後退り距離を取り離れるも、見つけた獲物を逃さないようエレナは持っていた書類を床に置き俺の両手を掴み握りしめる。


「エ、エレナ? 顔が怖いよ?」


「ふっ・・うふっ・・うふふふ・・・・」


 ただの受付嬢だと思っていた彼女の見えない圧力は、百戦錬磨の冒険者並みの圧があり背筋に冷や汗が流れる。


(・・やべ・・食べられる)


 生命の危機を感じた俺はギルド内で抜刀は御法度のため何もできず、もう了承するしかないと覚悟を決めようとした直前に受付の方から目の前の彼女の圧を凌駕するほどの圧が飛んで来た。


「エレナさん、それ以上は看過できませんよ?」


「はひぃ・・」


 身体をビクンッとするエレナは、Sっ気を含んだ表情から一気に顔面蒼白となり掴んでいた手を離し振り返る。そんな急変するエレナが顔を向ける先には、受付窓口の横で腕を組み無表情の金髪碧眼の女職員の姿があった。


「速やかに業務に戻りなさい」


「はぃ・・申し訳ございません。サブマスター」


 エレナは何も言わず床に置いた書類を手に取り逃げるように事務所へと駆け込んで行き姿を消すと、彼女を睨みつけるかのように見送っていたサブギルドマスターの表情が緩み、俺の方へと歩いて来る。


「アーシアが表に出るなんて珍しいな?」


「そう? カイが毎日ギルドに来てくれないからじゃない?」


 アーシアとは、騎士団の予備隊時代にいつものように殿をして1人部隊へと戻る途中の村へ立ち寄った時に、エルフ族の少女が潜伏していた帝国の魔法士から放たれた攻撃魔法に命を狙われたところに庇って助けたのがアーシアとの出会いだった。


「まぁ、そうとも言えるな・・明日、騎士団の増援が来るって?」


「そうよ。こないだ来た増援部隊の指揮官は副団長アリアだったわ」


「アリッ・・副団長様が直々に?」


「そうよ。貴方の上官でしょ?」


「・・まぁ、元な」


「あんな強い貴方なのに、どうして騎士団をやめたのよ?」


「・・・・人族にも、いろいろあるんだよ」


「そう・・まだ教えてくれないのね」


「悪いな、アーシア」


 アーシアの左肩をポンポンッと軽く叩いてから彼女に見送られ俺はギルドを出て街の通りを歩き、明日からこの街に騎士団の部隊が駐屯するよりも先に街を出て、シマチ達がまだ帰ってこない家へと戻ったのだった・・・・。

 


評価&いいね!ありがとうございます。

ジワジワと新たな動きへと向かっています。


帰ってこないシマチ達はいったいどこまで行ったのだろう・・・・


誰か知りませんか?

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