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勇者クンが森に変態が出たと叫び、颯爽と現れた彼女は動揺したようです

アクセスありがとうございます。

初いいね!をいただきました。


「待てぇ! 逃さないぞ!」


 逃げているのに待てと言われて素直に待つ奴はいるのだろうか?そんなどうでも良いことが頭をよぎりながらも、俺は背後から聞こえる少年の警告を無視して逃げている。


「止まらないと、次は当てるぞ!? これが最後だ!」


 相変わらず言葉だけで逃げる者を止めようとする彼の考えが理解できず、チラッと背後を見て追ってくる黒髪少年少女の姿を確認するも、そこにミユキの姿がないことにホッとする。


(ミユキは・・いないな。なら、このまま逃げれば勝ちだ・・・・)


 チラッ


 それなりに離れていたかららとの距離が、次に振り返ってみた時にはかなりの差を縮められていたことに驚愕していると少年少女達の全身を何かが覆っているような感じがした。


「まさか、身体強化スキル・・・・クソッ! あれがチートってやつか!?」


 さっきまで俺と大差無いは走りをしていたはずなのに、軽く人族が走る速度を凌駕し獣人族並みの速さで追って来ている。


「このままじゃ、捕まるぅ〜」


 全力で山の斜面を半分以上駆け上がっていた俺の体力は限界を迎えているため、想った以上に情けない声が口から漏れるも現実は厳しく、背後から迫る勇者クン一行のチート達との距離は数十メートルになってしまったため俺は次の行動に移ることに決めた。


 ほんの僅かでも戦える体力を温存しておくため、足を止めて呼吸を素早く整えながら手に持っていた回復ポーションを飲み干し大木に背中を預け追い掛けて来た勇者クン一行を待ち構える。


「素直に捕まる気になったんだな!?」


「・・・・」


 なぜか嬉しそうに無駄に大きな両手剣を抜刀し、軽々振り回し何かをアピールする勇者クンの言葉にシカトを決めて連れて来た少年少女達の動きを注視すると、俺とは違い少しも息があがっていない。


(マジで化け物レベルだな・・ミユキはすぐに根を上げていた気がするけど)


 過去に出会った417高地での時と違い、凛々しさを感じる姿に彼らなりにも経験を積んできたのだろうと思いながら、手に持つ武器で編成を改めて俺は把握する。


(あの魔法士ちゃん以外は、近接戦闘に特化したジョブか・・てか、めっちゃ偏ってない?)


 そんな相手の編成にツッコミを入れつつ、さてこれから俺はどう立ち回れば逃げれるのかと考えていると、背後から大木を避けるかのように暴風が吹き荒れ対峙する勇者クン達が悲鳴を漏らし立っていることもままならず地面に膝まつくも、コロコロと斜面を転がっていった。


(おぉ、まるでゴ○のようだ・・)


 背中を大木に預けていた俺は吹き荒れる暴風の影響を受けることなく、彼らがただ転がって落ちていく光景に俺は人としては言ってはいけない言葉が自然と口から出てしまっていると、ピタッと暴風は収まり静けさが戻ると視界の右端に金色の糸のようなモノが風になびいているように見えたと意識した直後に、高圧的で少し苛立った感情を含んだ少女の声を耳にする。


「いつまでこの私を待たせるのかしら? あまりにも遅すぎて、迎えに来てしまったわ・・まったく」


 視界の右端でなびいていた金色の糸が長い金髪だとわかり顔を右に向けると、大木の影からスッと姿を現すフォレストヒッキーことエルフ娘で、彼女は俺に投げかけた言葉とは裏腹に表情は少し微笑んでいるように見えた。


「フォレ・・」


 危うく口にしそうになったフォレストヒッキーという言葉を飲み込むことに成功した俺は、別の言葉を改めて告げる。


「ありがとう、助かったよ」


「別に良いわ。それで、さっきその辺のゴミみたいに転がっていた連中は? ミユキの姿はなかったから気にせず追い払ったのだけど」


 急に俺の横に姿を見せたエルフ娘は、なぜか距離感が今までより近いような気がするも気にするのをやめて会話を続ける。


「アレは、ずっと帝国側にいるミユキの同郷人。ただ、俺を捕まえるために追って来た」


「ふぅん・・そうなのね。あんたを捕まえてどうする気なのかしら?」


「さぁね・・まぁ、相手は帝国側の人間だから俺は無傷では無いだろうね。すぐに殺されないとは思うけど・・たぶん」


「そう・・・・私にはその理由で十分ね」


 エルフ娘は左手に持っていた弓を消し去り斜面の下で起き上がろうとしている勇者達の元へと歩き出しながら透き通る声で告げた。


「・・人族の子供達よ! このまま素直に立ち去れば、これ以上傷付けはしない! もし、抗うのならば命の保証はしない!! さぁ、立ち去りなさい!」


 勇者クン達はエルフ娘の警告に何故か応える様子はなく、ただ呆然と眺め沈黙を貫いている。そんな彼らの反応を待っていたエルフ娘はしばらく待つも返事が返って来ないことに振り返り俺を見る。


「連中は、私の言葉を理解できないほどの無能なの?」


「いや、そんなはずはないぞ? 俺と会話してたし」


「そう。変な子供ね・・・・」


 さっきより低い声に変わるエルフ娘は俺に向けていた視線を勇者達へと戻した後に、沈黙を貫いていた勇者クンがやっと口を開いた。


「・・・・エ・・エロフだ。エロフがいる!」


「「 は?? 」」


 俺とエルフ娘は同時に理解できない言葉を漏らした後に、何故かエルフ娘が俺の方に勢いよく戻り隣りに立ち身を寄せた。


「急にどうした?」


「あの視線・・視線が気持ち悪いわ」


「視線が気持ち悪い?」


 エルフ娘から嫌悪感が漏れ出し不機嫌になっていく仕草に俺は原因を作っただろう勇者クンへと視線を向けると、街の冒険者ギルド内で周囲の男冒険者達がミユキに向けていた視線と同じ瞳をしていたことに気付く。


(・・そうか。そういうことか)


 エルフ娘をエルフ族と呼ばずエロフという言葉を遅れながら俺は答えに辿り着いた。エルフ娘は、不普段から自分のスタイルを自慢するかのような服装で過ごしている。


 俺も彼女と出会った頃は、無意識に胸元へと視線が誘われていたからだ。今は慣れてチラ見する程度で済むぐらいの耐性はある。


「エルフじゃなくエロフか・・・・これは新しい称号かも」


「ま、待ちなさい・・その称号は認めないわ」


 エロフという言葉に納得していると、エルフ娘は抗議するかのように俺に迫りカラダを密着するため大きな胸が顔に押し付けられ柔らかい感触に溺れる俺は呼吸ができなくて苦しいはずなのに気持ち良い感覚に包まれていく・・。


「カイ、私はエルフ族でも高位と位置付けられるハイエルフよ、その中でも希少性の高い妖精に近いハイエルフの娘・・・・さっきのエロフという下品そうな呼び名はどういう意味かしら?」


「んむぅ・・んぅー」


 エルフ娘の服は胸元が大きく開かれ自慢の胸が強調されていることだと言いたくても、優しくも深い谷間に溺れている俺は言葉をうまく発せられることができずただ唸るだけで伝わらず、さらに背後の大木に背中を預けていたたため逃げ場もない」


「ねぇ、どうなの? 答えなさいカイ」


 俺に答えを求めるエルフ娘は、さらに谷奥へと俺を引き込むためギュッとキツく抱き締めてくれた結果、唯一自由に動かせる両腕を彼女の腰に回し抱き込むと、地形のせいなのか腰ではなくオシリに位置だった。


「ひゃっ!」


 声を漏らすエルフ娘はビクッと上半身を反らしてくれたため、深い谷間から脱出に成功し新鮮な空気を求めるように口を大きく開き本能的に呼吸をする。


「ぷはっ! あむ・・」


 生きるための呼吸を俺は数回で終わらされ、姿勢を戻したエルフ娘の胸をパクッと咥えてしまい不覚にも空気を吸うタイミングと完璧に合ってしまう。


「んぁ・・だめっ」


 頬を手で掴まれ強制排除された俺の目の前には、顔を真っ赤にさせ碧眼を涙で潤ませたエルフ娘がプルプルと震えている。


「せ、責任・・・・とりなさいよ・・カイ」


「は、はい・・あとは任せろ」


「男なら当然よ。でも、今は私のターンなの」


「ターン?」


 エルフ娘は俺の頬を挟んでいた両手を離してから緩んでいた表情をキリッともしてから勇者達へとから身体を向け、しまっていただろう弓を再び手にして告げた。


「さぁ、お遊びは終わり。覚悟はいいかしら、人族の子供達よ!」


 

 どうやらエルフ娘は勇者達と戦うことの一択しかなかったようで、再び彼らと俺達に張り詰めた空気が漂う状況になってしまったのだった・・・・。



いいね&評価ありがとうございます。


カイが帝国へと向かう旅をフェンリルユキナとエルフ娘は

距離を保ちながらついて来ていたようです。

彼女達4人が揃えば、勇者パーティーにも勝てる?

かもですね。それに、シマチ達がカイを助けなかったのは

エルフ娘が待ち構えていたからなのでしょう。

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