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放火して隙を見て逃げましたが、彼らは諦めず追いかけてきます

アクセスありがとうございます。

ミユキを無事に召喚者の仲間達へと送り届け、これからカイの

辺境暮らしがはじまる予定・・です?


 向けた視線の先に走るシマチとスミハの姿を眺めた後に、隣りでニヤリと笑い控えめでも鋭い犬歯を見せるフェンリル娘のユキナの横顔へと戻すと、ユキナは柔らかな表情で口を開いた。


「さぁ、いつまでもこんな場所にいる必要はない・・主よ」


「・・だな、俺について来い。ユキナ」


「よかろう。仰せのままに」


 誰かに背後を守られることがこんなに頼もしかったんだということを思い出しながら、シマチとスミハがいる方向の途中にいるパッと見弱そうな若い帝国兵に狙いを定め、走り出した足を加速させ勢いをつけた。


「・・こ、こっち来るなー!!」


 数分前に目の当たりにしただろうユキナの魔法で、仲間が一瞬で氷像化され士気が下がっていた影響か狙いをつけた帝国兵は混乱し持っている両手剣を振り回し周りの仲間を巻き込み、勝手に2人を戦力外にしてくれる。


「名も知らない兵士・・グッジョブだ」


 両手剣を振り回す彼の近くにいる仲間達は自分の身を守るため反射的に隊列を崩し視線を俺から彼に向けたことで隙が生まれ、俺は加速したう勢いを残したまま柔らかい壁に鋭い弓矢が突き刺さり深部へと食い込むかのよう、進路先にいる兵士だけを斬り捨て飛び散る血飛沫を浴びながら進み、退路を切り開き突破した先にシマチとスミハが並び立っていた。


「2人とも、真っ赤っかにゃ」


「帰ったらその服を脱いで、すぐに水浴びなのじゃ」


「あぁ、気にせず突っ込んだからな。さっさと逃げよう」


「うむ。ちょっとその前に妾が一仕事をするのじゃ」


「スミハ?」


 スミハは俺から視線を外しながら横を通り過ぎ立ち止まると、スッと右手を前に伸ばし火炎を放つ。


「あやつらを燃やし尽くせ」


 何度か見たことがあるスミハが得意の火魔法ファイヤーショットだろうと想っていたら、予想以上に火炎弾は長く帯状に勢いよく伸びて帝国兵達を飲み込んでいく。


「・・ブレスか?」


「ご名答なのじゃ。さて、燃えているうちに帰ろうぞ・・なんと? ほぅ・・・・」


 スミハが放ったドラゴンブレスが次々に帝国兵達を飲み込んでいく先で突如爆発し、爆炎が空高く舞い上がり飛散した。


 そんなイレギュラーな状況にスミハは金色の瞳を輝かせニヤリと微笑みブレスが爆散した方を見つめていた。


「あの小娘・・見た目によらずなかなかの魔法士のようじゃ」


 地面を真っ黒に焦がし黒い道の先で爆散しただろう場所には、あの黒髪魔法士少女が背後の仲間達を守るように防御魔法を展開していた。


 少し遠くからでも肩を大きく上下に揺らしている姿に、きっとかなりの魔力を短時間で消費したのだろう。そして彼女の後ろに見えるミユキがいる姿に、俺はスミハはそれなりに力加減をしてくれたのだろうと知る。


 パリンッ!!


 何かが割れたような音が鳴り響いた後に、肩を揺らしていた黒髪魔法士少女は地面に膝をつくとそのままゆっくりと両手をつき俺達の方に顔を向けていた。


「スミハ・・とりあえず、今はみんなで王国へ逃げよう」


「仕方ない・・今は戦うべき時ではないのじゃな」


 脱兎の如く俺たちは背後でスミハのドラゴンブレスに巻き込まれた仲間達に声をかける帝国兵達の声を聞きながら山に向かって走り逃げる。


 その中で人族である俺は彼女達の逃げ足についていけるはずもなく乱れた呼吸と重くなった足を必死に動かし山の斜面を最後尾で駆け上がって行く。


 そんな無防備な俺の背中をやすやすと見逃してくれる慈悲は無いようで、少し前から火魔法ファイヤーアローが雨のように周囲に着弾すると爆発し、爆風で姿勢を崩され巻き上がった土砂で視界を奪われそうになる。


「はぁ・・はぁ・・やべぇ・・はぁ・・直接狙わないのはわざとか?」


 ギリギリのところで直接弾を食らわずにいる俺は、乱れる呼吸の中で愚痴をこぼしていると口の中に土が入り込み不快感で最悪だ・・。


 見上げる視線の先で背中を見せるスミハ達は、背後で的にされつつある俺のことなど心配する感じもなく左右にフラフラと移動し余裕の走りで駆け上がっていると想っていると、3人は不意に縦一列になる。


「なっ・・なんだ?」


 3人が急に統制の取れた動きとなったことで、俺はなんかあるのだろうと彼女らと軸線が重なるよう背中を追うように走ると、なぜか拒否するかのようにサッと軸線を外される。


「くっ・・なんで・・だよ」


 そんな横移動を数回繰り返したせいで、俺は無駄に体力を消費しアイテムポーチからポーションを取り出し飲もうと考えるも、絶対に吐き出す自信があるため諦め左手で持ったまま走る。


 それからは止まらないファイヤーアローの脅威から逃げつつ山頂を目指し走り続けていると、俺達を追いかけて来た気配と呼び止める声が近付いて来たのだった・・・・。



感想&評価感謝です。

ミユキと別れたので、やっと二部的な感じに

なっていくはずです。

短編で終わらせて未完の他作品を改稿し完結させる

予定だったんですが・・。

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