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ネコと他1匹が逃げ出しました・・

アクセスありがとうございます。


 いずらいな・・・・


 荷台の前側は御者と護衛冒険者パーティーのケネス達のだろう荷物が積み上げられ数人ほど乗れるスペースを占領している。


 そのおかげで、左右にあるベンチタイプの長椅子を俺達とケネス達で向き合うように座っているため正面に視線を向けるとケネスと視線が重なってしまうし、ずっと流れていく景色を眺めるため左に顔を長く向けていたせいで首が痛くなって来た。


 はぁ・・・・


 小さくため息をつきながら俺の膝枕で気持ちよさそうに寝ているシマチとスミハの寝顔を見て、2人の髪を撫でていると舌打ちが聞こえたような気がしたため撫でるのをやめ俯き目を瞑り寝たふりをすることで絡まれることに逃げた・・。


 ゴトンッ


 馬車の車輪が石に乗り上げたのか下から突き上げられるような振動でいつの間にか寝ていた俺はハッと目が覚め目を開けると、先にスミハは起きていたようで金色の瞳と見つめ合う。


「どうしたスミハ?」


 パチパチッと数回ほど瞬きしたスミハは、俺の頬に右手を伸ばし触れながら呟く。


「カイよ、まだ着かぬぞ? 妾達が行く場所へは3日かかるのじゃ」


「・・3日も?」


「そうじゃ。妾達だけなら1日足らずで着く距離なのじゃが、たまにはこうやってのんびりする旅も良いものだとシマチにしつこく言われたのじゃ」


「シマチが、ねぇ・・・・」


 そう呟いているとスミハは起き上がると、日頃のシマチが俺に甘える仕草のように左腕に頬ずりをしてから胸に顔を埋めグリグリとしている。


「おい、スミハ・・さすがにこんな場所でするなよ?」


 スミハにしか聞こえない程度の声量で告げるも、彼女の耳には届いてないようで結局そのまま満足するまで続けるようだ。


 そんな甘えるスミハを見ていると再び舌打ちが聞こえ顔をあげると、ケネスの隣に座っているメンバーの1人と一瞬だけ視線が重なるの先に逸らされ取り残された俺は、このまま男に視線を向けたままにしておく訳にもいかず上へと移動させ薄汚れた幌を見てから右へとゆっくり移動させた先にあった黒色の瞳があった。


「「 ・・・・ 」」


 俺と見つめ合うミユキは微かに微笑んだ後ゆっくりと瞳を閉じながら俯き眠っていくようで、再び独り取り残された感じになった俺はケネス達をチラッと見ながら目を閉じて馬車の揺れを感じながらゆっくりと寄り添ってくる眠気を素直に受け入れ意識を手放していく・・。


 長い時間寝ていたのか身体が休息を満足したようでふと目が覚めた視界の先に見えた空は、青色からオレンジ色へと変わっていた。


「なんか、寒いな・・」


 ふと誰かの温もりが欲しくなったのか無意識に吐き出した言葉に驚きつつ軽く腕を伸ばし背伸びをした後にコテンと右肩にシマチが頭を乗せる。


「シマチ?」


「んにゃ?」


「・・よしよし」


「ん〜」


 寝惚けているのか、猫のような返事をするシマチを見ていると軽快に走っていた馬車は速度を落としゆっくりと街道から外れ草地に止まった。


「今日はここで野営をするので、それぞれ馬車の近傍で準備してください。明日の出発は、日の出から2時間後の予定です」


 御者の男はそう告げると、馬の世話と野営の準備を始めてしまい俺達のことは完全に放置して既に酒盛りを始めている。


(見張りは護衛冒険者がやるのかな?)


 そう思いながら御者の男とケネス達を眺めていると背後から声を掛けられる。


「カイ、私達も準備しないと・・」


「・・あぁ、そうだったね」


 ミユキは俺が野営グッズを一括して持っていることを知っているから俺に準備の催促をしてきたことで我に返った俺は、なぜかニコニコ笑うシマチとスミハの2人に視線を向ける。


「どうした?」


 俺の問いかけにシマチとスミハは無言のまま笑顔で頷くと背を向け何処かへと走り去って行く。


「はぁ!? おい! 待てよ! どこに!?」


 2人の背中に呼びかけるも走りながら振り向き止まると思いきや、軽く手を振りそのままさらに加速して走り去って行った・・。


「マジかよ・・」


「行っちゃったね」


「なんだよまったく・・」


「カイ、ネコだからしかたないよ?」


「はぁ・・だな? スミハは違うけど、2人で準備するか」


「うん、手伝うよ」


 いなくなったシマチとスミハが野営の準備を手伝わずいなくなったことをいつまでも嘆いてもどうにもならないため、陽が沈み暗くなる前にミユキと2人でテントを設営し日没直前になんとか焚き火の炎が落ち着きひと段落したところで2つの気配が猛スピードで近付く気配を察知し顔を向けるとシマチとスミハが両手に何かを持って帰って来た。


「「 ただいま!! 」」


「おかえり、遅かったな? って何持ってるんだ?」


「「 ニクッ!! 」」


 辺りは暗くなり焚き火の炎の灯りに照らされている2人が持つ手には、大きな肉の塊のようで滴り落ちる赤い液体がちょっとしたホラーのように感じ背筋がゾクッとするも、それより暗闇を背に緑色と金色に光る瞳の心を奪われてしまっていた俺は、その肉を調理し夕食として食べ終わった後になんの魔物の肉か聞くことを忘れていたことに気付いた俺は、2人に聞こうと思うも先に夢の中へと旅立っていたためすぐに諦め深夜にお腹が痛くならないことを祈りつつ眠りについたのだった・・・・。

主人公は、帝国で召喚されたミユキを帝国領へ戻す旅の途中です。

王国と帝国の関係は悪く、王国騎士団の動向とミユキを捜索しているだろう

帝国の召喚勇者達の動向そしてカイ達の動向を描いていきます。

感想&評価あれば、よろしくお願いします。

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