遅れてきた2人と見知らぬ男達
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「ねぇ、カイ? あの2人は、ちゃんと来るかな?」
街道の分岐路で街へと向かったシマチとスミハと別れてからミユキと1時間程歩いた場所で座ってからさらに数時間経ち、早朝に山小屋を出た時にあった陽の位置は空高くにありいつもなら昼飯の時間帯になっていた。
「・・きっと、来るよ?」
「えっ・・どうして疑問系なの?」
「なんとなく? 普段の生活を見てるとそんな気がしない?」
「・・・・そだね」
俺の言葉にミユキが納得してしまい、彼女が2人が来るだろう方向に視線を向けるのを横目に見ながらシマチとスミハが普段の生活で稀にみせるポンコツさを思い出しつつ2人で静かに昼飯を食べた。
誰も行き来しない道に座り静かな時間を過ごし、なんとなく同じ景色を眺めていると一台の馬車が近付いて来る姿を見つけた俺は、御者が見たことのない若い男だったため警戒感を強め立ち上がるとミユキも遅れて立ち上がる。
「冒険者パーティーかな?」
「そうかも・・あっ」
俺よりも先にミユキが何かを見つけたようで小さく反応した。
「どした?」
「いた・・シマチさん乗ってるよ」
「シマチが? の、乗ってるね・・シマチ」
御者の男に意識が寄っていた俺はいつの間にか馬車の幌の上に座り、気持ちよさそうな表情で風を受けているシマチの姿を捉えたため高めていた警戒を解き馬車が辿り着くのを待っていると、近付いて来た御者の男は俺を見て何かに気付いたような反応をし馬車の速度を落とし目の前で止まる。
「お兄さん達が、シマチさんらが言っていた後から合流する2人なのか?」
「あぁ、その通りだけど・・」
御者の男と短いやりとりをしているうちにシマチは幌の上から姿を消し、馬車の後ろからスミハを連れて再び姿を見せたため出迎えようと右足を一歩踏み出した俺は、2人の後ろから男達の姿を見つけ2歩目は踏み出すのをやめた。
「カイ、おまた・・せ?」
男達の姿に警戒する俺の変化にシマチは気付き言葉が詰まるも、数時間ぶりの再会を喜ぶような笑顔を見せつつ歩み寄りそばに立つと俺の反応を待っているかのように見上げている。
「・・・・」
そんなシマチよりも俺の視線は男達へと固定し警戒する。
「カイよ。そんな身構える必要はいらんのじゃ」
シマチと並んで歩いていたスミハの言葉を聞いて、彼女の金色の瞳をチラッと見た俺はほんの少しだけ警戒を緩め自然と身構え踏み出しやすくしていた右足を戻したところでシマチがギュッと抱き着いてスリスリし始めたため軽く息を吐く。
「キミが、彼女達のリーダーかな?」
姿を見せる男達の中で、見上げるほどの背の高い男が俺を見下ろしながら適度な距離まで近付き足を止め声をかけてきた。
「はい。一応、そういう立場ですね・・・・あなたは?」
「オレは、馬車屋の兄ちゃんが街を出て帰る時の護衛冒険者パーティーのリーダーのケネスだ」
「・・そうですか」
確かに片道だけの馬車移動を依頼したから帰りの護衛を俺達ができないから、ケネス達が同乗してくるのを理解していると動きを邪魔するかのように纏わりつくシマチをそのままにケネスに歩み寄る。
「・・かなり懐かれているんだな? その、猫獣人に・・・・」
「そうですね・・餌付けが成功したからですかね? えっと、遅くなりましたが俺はカイと言います」
「おう、よろしくな。まぁ、片道だけの短い付き合いだが」
「ですね・・」
顔合わせを終わらせた俺とケネスは、互いの情報を取ろうと何気ない会話を続けていたところで御者の男から出発を促されてしまい会話を終わらせ馬車の荷台に乗り込み出発することになったのだった・・・・。




