冒険者ギルドでテンプレの一つに絡まれたようです
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俺達が冒険者ギルドに入ってから賑やかだった冒険者達が急に静かになるのを不思議に思いながら、彼等の視線は俺ではなくシマチ達に向けられていたためそのまま窓口へと足を進める。
「ども、受付嬢さん」
「お、お疲れ様です」
「クエスト完了の報告を・・っと待っててくださいね」
「はい・・」
Cランクの俺よりAランクのシマチの方が手続きした方が早いだろうと思った俺は、出しかけたギルドカードをしまい後ろで戯れているシマチを呼んで代わりに手続きを頼んだ。
「夕飯のお肉追加にゃ」
「あぁ・・」
シマチは俺からに肉追加の言質をとった後に胸の谷間からギルドカードを取り出し受付嬢に手渡した後に、俺は魔物討伐部位が入った大きな麻袋をマジックポーチから2袋取り出してカウンターに置く。
「おもたぁ・・今から査定して終わったら呼びますから、この木札を持ってお待ちくださいね」
「わかったよ〜」
シマチが受付嬢から25と書かれた木札を手にしたところで、ポツンと1テーブルだけ誰も座っていない席を見つけた俺は、皆と座り受付嬢に呼ばれるのを待ちながらギルドを出入りする冒険者達を眺めていると、さっき入ってきた男女混成パーティーの少年1人が受付に行く仲間から離れ真っ直ぐこっちに歩いて来た。
「ねぇねぇ、この街でオススメのクエスト教えてくれないかな?」
「「「「 ・・・・・・ 」」」」」」
「あれ? どうしちゃったの?」
茶髪茶目で女にモテるだろう爽やかな少年は、夕飯について盛り上がっているシマチ達に笑顔を見せながら話しかけるも、シマチ達は数秒だけ話しかけてきた少年を無言で見ただけで止めていた会話を再開し少年の存在など無かったことにする態度に俺は笑い声を必死に堪えていた。
「あれれ? 楽しい会話の邪魔をしちゃったかな?」
爽やか少年は明らかに4人から無視されたのに笑顔を崩さす話しかけるも、テーブルの下で見えない右手の拳が強く握られていることを俺は見逃さなかった。
(・・シマチ達は、興味がないものは本当に無反応で相手にしようとしないよな)
そう思いながら爽やか少年を観察していると、勝手に自己紹介を初めて興味を惹こうと必死だ。
「俺はロンジ。ジョブは上級で希少のパラディンなんだ。ランクはBだけどAランク以上の強さに自信があるんだ。来年には、冒険者ギルドを脱退して王国騎士団に入団することが決まっているんだよ」
「へぇ〜騎士サマね・・」
ロンジと名乗る少年が王国騎士団に入団すると聞いて、思わず俺だけが反応すると少年はジロッと睨みお前に反応なんか求めていないという感情を持った瞳をしていた。
「・・・・それでね、さっきの続きなんだけど〜」
俺から視線を外したロンジ君は、自分の優秀さと有望な将来性をアピールしつつ街のクエストについてシマチ達と話を繋げようと必死な姿を俺は時間潰しに眺める。
そんなロンジの横顔を見ながら冒険者家業をしつつ騎士団に入るってことは、彼は平民だけど優秀なパラディンのジョブを授かったことがきっかけなんだろう。
一応、貴族家出身の俺とは違い騎士養成学園の1割は実力がある平民だと聞いたことがあるし、直接入団希望者だとすれば下位クラスの一般騎士採用枠なのだろう。
「下位クラスの一般枠か・・・・大変だな〜」
養成学園出身の俺は、普通なら上位クラスの中隊長以上の役職への道が年数か功績で与えられるけど、予備隊だったため下位クラス騎士の扱いにされ団本部では雑用やら何やらを強制的にさせられた辛い記憶が蘇る。
「さっきから、なんなんだよキミは?」
どうやらロンジ君は、シマチ達に無視され続けられる苛立ちを座って相槌していた俺に向けてきたようだ。
「ん? 彼女らの知り合い・・的な? 関係、だけど・・クスッ」
自分の思い通りに行かないロンジ君に俺は無意識にクスッと笑ってしまったようで、彼はプッツンしてしまいギュッと俺のシャツの胸元を強く掴み上げ強引に俺を引き寄せた。
「ぐっ・・ギルド内での暴力沙汰は御法度だぜ?」
「黙れ・・なら、キミの望み通り決闘してやる!」
「はい?」
「この僕を舐めた態度を叩き直してやる!!」
「別に舐めてないけど・・」
もう勝手に激昂したロンジ君に俺の言葉は届かず、声を掛けるたびに彼の感情は昂り俺は黙り込み一方的に罵声を浴びて熱が冷めるのを待つことを選択した結果、ギルド裏にあるらしい訓練場で決闘することが決まってしまったのだった・・・・。




