侵入者2名を撃破成功した代償に、王城から面倒ごとを連れた増援が来たようです
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サーシャが同時に放った矢は以前狙い撃ちして落としたスミハの時とは違う弾道で、空高く上昇することなく大きく右から左へと弧を描きながら低い弾道でを保ち高速で飛んで行く。
「サーシャ、スミハを狙った時と違うね?」
「そうよ。あの2人の死角・・背後から襲う弾道にしたのよ。だから、私が見ている的の動きを放った矢と同期して確実に狙い貫くの」
「それって、命中するまで的を見ているってことか?」
「えぇ、今はこれで良いの。突き刺さって転がり落ちる2人を眺めたいもの。戦闘なら隙だらけで使えないわ。基本的に獲物に放った後の矢は魔力の痕跡に追従するから、私は次の獲物を狙って動いているわよ」
顔を王城に向けたまま碧眼が細かく動き狙いを定めているだろうサーシャの横顔を見た後に、この後の結果が予想できる2人がいる王城の石垣へと視線を向けた。
「カイ、そろそろ着弾するわ」
石垣を仲良く登っていた2人は危機を察したのか上方向から横方向へ移動するも、明らかにあの時スミハが見せた回避行動より遅い。
「・・もう命中じゃな」
「えぇ、そうね」
サーシャとスミハは、シマチとユキナの2人がどうなるか楽しみなようで笑っているも、隣裏にいる俺は1人ドキドキしながら見守っていると、石垣を駆けていた2人はジャンプした。
「飛んだのじゃ」
「飛んだわね・・愚かだわ」
「回避で、飛んだらダメなのか?」
「スミハのように自由に飛べない種族の最悪の選択よ? 地を蹴り身体能力が高い2人は、宙に浮くと蹴り出す地面が無いから風に舞い上がる木の葉も同然なの」
「たしかに・・」
それからしばらくして空から予想通り2人の悲鳴が聞こえ、王城のほぼ垂直の石垣を転がり落ちて行く。
「なぁ、サーシャ・・あのままだと地面に激突だよな?」
「当然よ・・でも、シマチは問題ないわ・・ネコだから。でも、ユキナは不味いかも」
「なんで?」
「ネコは、どんな高さから不利な体勢で落ちても着地をミスしないの。でも、犬っころのユキナはどうなるかわからないわ」
「マジかよ・・もう間に合わないから無事を祈るしかないか」
「そうね・・ユキナの治癒は任せなさい。形が残っていれば、なんとかなるわ・・あら? ユキナ荒技に出たわね」
「荒技?」
「カイ、それに兵士さん達もここから離れるわよ」
サーシャに言われるがままに眺めていた場所から走って門の左側の離れた場所へ移動したところで、凍えそうなほど冷たい風が吹き抜け、周辺の気温が一気に下がり地面に氷の粒が集まると透明な長い台が一瞬で形成された。
「なっ・・氷? 何が起こった?」
「ユキナ、やるわね」
「うむ、魔法をあんな使い方するとは妾も驚きが隠せんのじゃ」
サーシャとスミハが驚きの声を漏らすと、門の向こう側から悲鳴のようであるも楽しそうなシマチとユキナの声が遠くから聞こえ近付いた後に、氷の台の上を滑る2人の姿が見えるもその速度は速く、止まることなくそのまま先にある壁に激突する直前に見えた2人の情けない顔に苦笑いすると、派手な爆発音と穴が空いた壁だけの光景が残った。
「面白すぎるほどのバカなのじゃ」
「そうね・・最後に止まることを考えないなんて、知能が低すぎるわ」
「はぁ、派手にやりやがって・・この後に起きることが予想できるな」
まだ静かな朝から爆発音と共に周囲に壁の破片が飛散するという大惨事に、一部始終を見ていた兵士は俺達を高速するどころか、目の前で起きた現実に目を見開き固まっている。
「あの・・兵士さん? やっぱ来ますよね?」
「・・き、来ますね。あれ程の音だと・・こない方があり得ないです」
「ですよねー」
先に門の詰所で待機していた他の門兵達数人が飛び出して来るも、対応してくれていた兵士さんが事情を説明してくれたため騒ぎにはならなかったものの、王城の方から集団で駆け付ける足音が聞こえた俺は、無性にこの場から走って逃げたくなったのだった・・・・。
投稿遅くなりました。
これから定期投稿に戻れます。
引き続きお付き合いお願いします。




