妹とは何か考える兄と謝罪を押し付けるメイド3人との再会
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王都にあるフィフスアンガー公爵家の別邸へとシエンナの案内で夕方の王都を見渡しながら歩き店を探すも見当たらない。
「なぁ、シエンナ」
「なんでしょうか、兄様?」
「あのさ、酒樽を買える店を知らないか?」
「さ、酒樽をですか!? 兄様・・初日から私を酒漬けにして溺れさせて、ちっぽけな私の理性を崩壊させるのですね? せめて甘い記憶を・・想い出だけは残せるくらいに優しくしてください」
久しぶりに会った妹の思考回路に狂気を感じるも笑顔で頷いていると、思い出したようで貴族達が主催するパーティーを開くときに利用する酒屋が近くにあるらしく、先に立ち寄ることにした。
「あら、いらっしゃいシエンナちゃん。久しぶりにパーティーかい?」
酒場の前で立ち止まると、開店準備をしていたらしい恰幅のいい女性が店内から酒樽を担ぎ出て来てシエンナに声を掛けながら裏へと運んで行く。
「エリナさん、お久しぶりですね。今日は、私の兄様が戻って来たのでお祝いをするんです」
「そうかい、良かったね〜祝い事ならたくさん必要だね?」
「はい、もうたくさん買いますよ? 兄様、酒樽は2つでよろしいですか?」
「そうだな・・10樽買うよ」
「じゅっ・・10もですか!? それはもう溺れるどころか、深く沈められてしまうと正気に戻れる自信が私にありません・・でも、兄様からの愛を受け止めれない妹なぞ生きている価値がありません・・ここは恐れず好奇心で・・」
「だ、大丈夫だよシエンナ? 9樽はシマチ達が飲むからシエンナには1樽だけで我慢しておくよ?
「あぁ、兄様ぁ・・・・うふふ・・今夜が今から楽しみです。ということで、エリナさんいつものサイズを10樽くださいな」
「ほ、本気で10樽も買ってくれるのかい? でも、どうやって持って帰るつもりかい?」
「た、たしかに・・困りました」
1樽でも手に持って帰ることができない重さで転がして運ぶのが精一杯だ。それが10樽となると馬車が必要で、歩いて来た俺達に馬車はないけど、運ぶ能力に馬車にも劣らないモノを持っている。
「シエンナ、大丈夫だよ。俺達にはマジックポーチがあるから」
「!! さすが兄様です!」
店主エリナに酒樽代の金貨20枚を支払い、飲み込むように酒樽をマジックポーチに収納してから別邸へと向かい大きな屋敷の敷地に入り大きな玄関扉をシエンナが開くと、使用人3人が深く頭を下げ出迎えてくれた。
「「「 おかえりなさいませ!!! 」」」
「ど、どうも・・お世話になります・・・・って君達は」
深く下げていた頭を揃えて頭を上げる別邸の使用人の様子を見ると、王城で奇襲して来たメイド3人だった。
「な、なんで君達がここに?」
「はい、国王陛下の命で王城にお泊まりにならない皆様の身の回りのお世話をさせて頂きます」
「ほ、本気で? あの、父様これはどういうことですか?」
王城で別れ先に別邸へと帰っていた父様に疑念の視線を向け問いかけた。
「別邸に戻った後に突然彼女達が来てね、陛下からの書簡を手渡されてな・・詳細は書かれていなかったが、謝罪を込めて使用人である3人を派遣させ自由に使えということだ。もちろんカイの意志があれば、夜伽も覚悟していると」
「いやいや、夜伽って・・・・まぁ、謝罪についてはアレのことだね?」
使用人ことメイド少女3人とも黒髪であるも少し他の色が混ざっているようで、あのミユキの純粋ま黒髪とは違う黒さの髪色で3人とも顔つきがにているも瞳の色は違い、青色と紫色そして黄色の瞳を持っている。
「「「 改めまして、先程は本当に失礼いたしました!!! 」」」
メイド3人は同じ動きで頭を下げる姿を見て形式的だなと感じるのみで、それ以上何かを感じることはなかった。
「そう・・もう別に良いよ」
目の前のメイドのことよりも、背後で帰り道に買った酒を早く飲ませろオーラを放ち暴動寸前の4人娘が、俺の背中を地味に痛みを感じる強さで突いてくるため、早くなんとかしないとということで頭がいっぱいだ。
「あっ・・ありがとうございます。私は・・」
俺の言葉を聞いた後に深く下げていた頭を上げるメイド少女の真ん中に立つ青い瞳のメイドが勝手に自己紹介を始めようとしたところで、俺は拒絶するように言葉を被せ遮る。
「別に興味ないから。父様、広間を一室使わせてもらえませんか?」
「・・あ、あぁ。それは構わないが、久しぶりに夕食でもどうだ?」
「ありがとうございます。ですが、この人数分の支度となるとご迷惑をおかけしますので、お借りする広間で済ませます」
「そうか・・ならば、2階奥の広間を使いなさい」
「はい、ではお先に失礼します」
固まるメイド3人を横目に俺達はホールにある幅広く大きな階段を上がり、教えてもらった広間へと廊下を歩いていると、一番後ろからあのメイド3人もついて来る姿に気付くもそのまま広間へと入るのだった・・・・。
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