騎士団長ジーニスは、俺ではなく国王陛下に追い詰められ逃げ場を失っているようです
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国のトップに立つ国王陛下は黙って見られるだけで圧倒的な存在感を感じさせる中、ジーニスにされたことをそのまま告げる。
「はい、私が騎士団を除名追放されたのは陛下もご承知の通り、一時的にイービル隊の指揮権を騎士団長に譲渡された期間に実行されました」
俺の発言にジーニスは歯を食いしばっているように見える。
「なんだと? ワシの直属騎士が騎士団長の指揮下に? ジーニスよ、いったいどういうつもりだ? 貴様の要望に答えるより先に答えてもらおうか?」
「いや、あの・・陛下、それにつきましては・・・・」
どうやら陛下の反応を見る限り、ジーニスの独断で俺は騎士団で使い捨てられたらしい。この機会を逃す訳にいかず、ジーニスをが狼狽える間に俺はさらに状況を説明した。
「陛下、全て騎士団長の命令で私の任務は、単独で戦闘地域から部隊が後退又は退却時の殿として帝国と対峙し、成功報酬として銅貨5枚を強制的に・・最後は追放除隊を勧告されてから、417高地で使い捨てられたのです」
「なんだと!? あの史上最悪の犠牲を出した激戦と言う場所でか?」
「はい、国王陛下」
「・・・・そう言うことか。これでワシの仮説は繋がったのぉ騎士団長よ? 先程から貴様が副団長アリアの救出に固執する理由が・・」
「・・・・」
「では、騎士団長ジーニス。もう一度聞こう・・何度も副団長アリアを帝国兵から救出する理由を」
「それは・・」
ジーニスは、アリアを帝国勇者から救い出すため、国王陛下に直訴していた途中に俺達がこの場に来たことで、指揮官としてはなく別の意味で追い込まれていた。
その正当な言い訳をできない事態へと陥っているジーニスに、今まで大人しくしていた4人娘のサーシャがいつものように口を開く。
「そんなの、カイの恋人をそこの男が寝取ったからに決まっているじゃないの」
「・・・・」
国王陛下は、急に話しに割り込んできたサーシャを見て、僅かに目を見開き問う。
「女よ発言は許しておらん・・いや、エルフ族の女・・なぜ、そのような事を?」
「待ちなさい。人族の王であれ、私は高貴なるハイエルフ族よ。どこにでも腐るほど存在するエルフ族と間違わないでくれるかしら?」
「・・待て、本当に書物に残されているハイエルフ族と申すのか?」
「当たり前じゃない・・王族なら、コレを見なさい」
少し後ろにいたサーシャはシャツの胸元を少し捲り、国王陛下に何かを見せようとすると胸元から見覚えのある紋章が浮かび上がり金色に輝き出す。
「・・おぉ! その紋章は間違い無い・・・・これまでの無礼、大変申し訳なかった」
「わかれば別に良いのよ。それで、私が言ったこと王族なら理解できたでしょうね?」
「もちろんですとも。人族が犯した罪は、人族で処分させていただきます」
「それで良いわ・・でも、私はあの男をまだ許せてないの・・ただ処分するだけじゃないわよね?」
「その男については、まだ使い道が残っておりますのでお任せを」
「わかったわ」
国王陛下より強気のサーシャに驚きを隠せないも窮地に追い込まれていくジーニスは、辺りを見回し味方になりそうな人物はおらず、顔を歪め俯いている時に新たな気配が謁見の間の脇から姿を見せた。
「国王陛下、次の予定時間を既に大幅に過ぎております。重要な公爵家をお待たせしておりますので、お部屋にお戻りください」
規則正しい足音を鳴らし姿を見せたのは、近衛兵の装備を身につけ赤色の長い髪をポニーテールにして揺らす女近衛兵だ。
「そうか近衛兵長よ。だが、今は大事な局面なのだ。この後の予定は全て中止だ」
「はっ・・では、ガリア宰相に伝えて来ます」
女近衛兵長は国王陛下だけに視線を向けて歩き、俺達の方は一瞥することなく姿を現した場所へと歩き戻って行った。
「ジーニスよ、貴様のためにワシの予定は全て無くしてやったぞ? 今からゆっくりと言い訳を聞こうか?」
プルプルと震え出すジーニスを見て含み笑いをする国王陛下に性格が悪いなと思いつつ、必死に自分を守るための言葉を探しているジーニスの姿に俺はニヤニヤが止まらなかったのだった・・・・。
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