普段大人しいルミナが積極的に動く姿がなかなかでした
アクセスありがとうございます。
「シエンナ近衛兵長なら問題無いわね・・今から、彼女がいる部屋に案内しなさい」
「はっ!!」
長い間会っていなかった妹のシエンナとまさか王城で再会するのかと考えながら長い廊下を歩き、上層階へと続く階段を上がった先にある一つの部屋の前に辿り着く。
「ルミナ様、こちらの部屋がシエンナ近衛兵長の執務室です」
「ありがとう、シェリー」
ルミナはドアをノックするも、部屋の中から反応がある前にガチャリとドアを勢いよく開き中へと入る。
「シエンナちゃん!!」
先に入るルミナは妹の名前を呼ぶも、感動の再会のような妹の弾む声は聞こえてこず別人の驚く声が聞こえた。
「え!? ルミナ魔法士団長!?!?」
「・・・・ノーシス? どうして貴方が近衛兵長の部屋にいるの? 私は、シエンナ近衛兵長の部屋に入ったのだけど?」
「申し訳ございません。シエンナ近衛兵長は、お戻りになられたジーニス騎士団長に同行され国王陛下と謁見中なのです」
「そう・・なら私達も謁見の間に行くだけよ」
「へっ? おま、お待ちください! ルミナ魔法士団長であっても、そのような行為は陛下に不敬にあたりますのでお控えください」
「ノーシス? それは、貴方が決めることではなくて陛下が決めることなのよ?」
制止しようとする女騎士ノーシスを振り切り謁見の間へと行こうとするルミナに、俺はずっと大人しくしているネルルを抱き抱えたまま追いかけて行くと、当然ながら謁見の間のドア前で警備する近衛兵の2人にルミナは止められた。
「ルミナ魔法士団長、ただいま騎士団長が入っておられます。陛下への謁見は、近衛兵長に申請し指定日時に改めてお越しください」
「はぁ・・貴方の発言は正しいわ。でも、今は有事よ? それを理解して発言しているの?」
「・・・・」
近衛兵の2人は黙り込んだまま、互いに目をさわせた後にゆっくりとドアから離れた。
「・・賢明な判断よ」
ルミナはドアをゆっくりと開けてから俺を見て呟く。
「カイにぃ・・じゃなくて、冒険者カイ・・私に同行してくださいね?」
「わかった」
「その前に、ネルルをユキナさんに預けて」
「あぁ・・」
「主よ、我に・・」
「頼んだ、ユキナ」
ユキナへと渡す一瞬の時間に離れるのを拒むようにネルルは俺のシャツをギュッと握るも離し、黙ったままユキナに抱き抱えられ離れる。
先にルミナが入り後から俺が入ると、もう一つ中にある重厚なドアの前で並び立つと廊下にいた近衛兵2人がドア近くに立つ。
「・・開けなさい」
「「 はっ!! 」」
近衛兵の2人は大きく重厚なドアをゆっくり左右同時に開けると、謁見の間から響き渡る聞き覚えのある男の声が聞こえ、幼馴染のジーニスだとわかった。
「ですから! 先程も申し上げた通り帝国は勇者を召喚し、この王国を支配するため侵略し、我が騎士団の貴重な副団長アリアを捕虜とし、この王都へと向かっている状況なのです国王陛下!」
「・・・・」
必死に訴えている騎士団長ジーニスの声を聴きながらルミナと共に謁見の間を歩き奥へと進む先の視界には、後ろ姿を見せるジーニスと王座に座り見下ろす国王陛下の懐かしい姿があったところで、ルミナは自分のタイミングで口を開いた。
「王国騎士団! 魔法士団長ルミナ、ただいま帰還しました!」
まるでジーニスの言葉を遮るようにルミナは大きな声を発し、不意に背後から聞こえた声にジーニスは出し続けていた言葉を止め、驚いた表情で振り返る。
「ルミナ魔法士団長か・・北の戦地で行方不明と聞いておったが、無事であったか」
「はい、国王陛下」
「さて、隣にいる男は冒険者の身だしなみだが、イービル隊隊長のカイではないか?」
「はい、陛下・・ですが今は騎士団を除名追放された身でありますので、冒険者カイですね」
この場に俺がいることが不満なのか、ジーニスは睨み付けるような視線を向けている。
「カイ、お主が騎士団を除名追放? どの部隊にも属さず、国王直属であったであろう? それに誰が除名に許可を出した? ワシは、出しておらんぞカイよ?」
相変わらず不機嫌になると、眼光が鋭くなる陛下を見て懐かしさを感じながら、俺を睨むジーニスに陛下の矛先をむけようと俺は企んだのだった・・・・。
評価&誤字脱字報告ありがとうございます。
これからいろんな人物とガチャガチャ始まります。




