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久しぶりの王都に戻ると、自分が貴族家の息子だったことを思い出しました

アクセスありがとうございます。


「みんな、勇者クン達は王都に向かっている途中に何らかの意図があって行き先が別の方向へ変わった。俺達は

このまま最短で王都に向かうから先に着くと思う」


「カイ兄ちゃん、どれくらい早く先に着くの?」


「はっきり言えないけど、数日程度ぐらいだろうね」


 騎士団時代は馬車移動だったため、歩きでかかる日数は予想できない俺は数日程度としか見積もることしかできない。


「言い忘れておったのじゃが、騎士団のあの男だけは真っ直ぐと王都に向かっておったのじゃ」


 スミハの思い出したように告げた言葉に騎士団長ジーニスが単独で勇者クン達を追っていたことを思い出す。


「・・ジーニスは、追わずに王都に?」


「そうじゃ」


 ジーニスが捕らえられたアリアを無謀に単独で救い出そうとしていると思っていた俺は、彼らを追わず王都に行くことに納得する。


「そうか・・王都にいる部隊で防衛線に挑み救い出す作戦だな」


「カイ、いくら騎士を揃えても、勇者の前では結果が分かりきった負け戦よ?」


「あぁ、そうだな」


 サーシャの言葉に俺は頷き同意しながら、ただ防衛戦に持ち込むだけじゃないと告げる。


「カイ兄ちゃん、どういうこと?」


「勇者クンの目的は、国王に会うことだ。何を要求するかまではわからない・・だからジーニスは、防衛戦で王城に籠城し魔法で壊滅という選択肢を奪い、下手に手を出させないようにする気だ」


「カイ、それは上手く行くのかしら?」


「サーシャ、ジーニスは国を守るんじゃない・・と思う。きっと国王に合わせるためアリアを取り戻す交渉材料にする気だ」


「なっ・・王国騎士が国の民より女を選ぶの?」


「それがジーニスって男だ。幼馴染の俺が言うから間違いないはず」


「とんだクソ野郎ね?」


「サーシャ、俺も国か女の2択を迫られたら迷わず女を選ぶぞ? だからジーニスと同じで俺もクソ野郎だな」


「カイは違うわ! あの男は、寝取り野郎だからよ!?」


「そうか? 男として変わらないような気がするけど」


「いいのよ別に! カイは、カイなの! わかった!?」


「はいはい・・」


 1人機嫌が悪くなるサーシャを見て笑いながら宥めた後に、急ぎ王都へと向かった・・。



 サーシャの優れた探知魔法からスミハの遠距離視認できる能力を頼り、勇者クン達とジーニスの動向を把握してルミナの先導により3日後の昼下がりに王都の街並みが眺められる丘に辿り着いた。


「やっと着いた・・懐かしいな」


「そうだね、カイ兄ちゃん」


「予備隊は派兵される部隊に連行されて、ずっと帰れず派兵先で違う部隊に移動しさらに先に連れていかれたからな・・」


 変わらない街並みが広がり、中央の小高い場所に王城が建ち円周上に広がる王都を見下ろしている感じだ。


「カイ兄ちゃん、大丈夫?」


「大丈夫って?」


「その・・・・」


「騎士団の連中に会うことか?」


「・・・・うん」


 少し心配そうな表情で見上げるルミナの赤い髪を撫でながらゆっくり答える。


「たぶん・・大丈夫じゃないかもな。向こうがその気なら、やり合うかもしれない」


「カイ兄ちゃん! こんな私だけど、絶対に守るから!」


「ありがとう、ルミナ。その時が来たら頼むな?」


「うん!」


 未だに得意の魔法が使えないことを自覚しているルミナの精一杯の決意を笑顔で受け取り、深呼吸をしてから休憩を終えて王都への最後の行程を歩き進んだ。




「・・・・王都に何用だ?」


 騎士学園時代から使っていた門は固く閉ざされていたため、ルミナの案内で裏口とも言える馬車が通れない大きさの小さく狭い門の前に辿り着いた俺達を、威圧的な態度をとる門兵の男が出迎える。


「何用だって言われても、家があるからだけど?」


「なんだって? どう見ても、その日暮らし冒険者だろ? とりあえず、カードを出せ」


「・・・・」


 応対が横柄な門兵に胸元にあるギルドカードを取り出し見せる。


「ほ、ほ・・見た目の割に高位ランクぬぁん・・・・」


 ギルドカード情報に虚偽がないかじっくり目を通す門兵は、見下していた表情が急に強張り青くなると無言になった。


「どうした? もう見なくていいのか?」


「うへぇ・・そ、そんなまさか・・お前は、いや・・貴方様は公爵家の・・・・」


「あぁ、そうだったな。俺は、フィフスアンガー公爵家長男のカイ=フィフスアンガーだ・・今後ともよろしくな」


「ぐぅ・・・・おわ、終わった・・バレたら不敬罪で極刑だ・・」


「なんだ? 俺は、これぐらいのことで咎めたりしないぞ?」


 青白い顔の門兵は、顔から滝のような汗を流し怯え話しを聞いていない。


「もう通るよ?」


「どうぞ! お通りください!」


 平伏するような態度に急変し深く頭を下げる門兵の肩を軽く叩いてから王都へと入ると、あの頃と同じぐらいの活気が溢れる街並みが広がっていたのだった・・・・。


評価&感想ありがとうございます。


王都に入り物語も後半ですが、新たな新キャラが

数人出てきます。


引き続きお付き合いをお願いします。

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