人気者になったミユキが、なぜか夜帰って来ませんでした
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騎士ニードルと入れ違うようにミユキが眠そうな顔で戻って来た。
「よぉ、おかえり」
「あの人は?」
「騎士様だよ。話し掛けて来て断る理由がなかったから、そのまま騎士団の自慢話を聞かされてたんだ」
「そう・・」
「そっちは、友達ができたか?」
「うん、冒険者と騎士さんといっぱい友達になったよ」
「それはよかった。でも、あんまり仲良くなるのは危険だからな?」
「うん、気をつけます」
ミユキは俯き黙り込んで返事をしてしまい、空気が重たくなったことから逃げるように俺は準備していた寝袋へと潜り込み、そのまま眠ることにした。
今夜も夜警当番も無い夜だったのに素直に寝れない俺は寝袋から顔を出し、ヒンヤリする空気に顔を冷ましながら周囲を見渡すと焚き火に明かりに照らされているミユキの寝顔を見ていると、夜警で見回っている足音が聞こえ寝返ると、部下だろう女騎士と歩く副団長アリアの姿を見つけた。
アリアは寝ている冒険者達が問題ないか覗き込みながら回っている様子で、このままだと俺の存在がバレてしまうと思い寝袋へと再び顔を埋める。
ザッ・・ザッ・・ザッ・・
「この子は、ここにいたのね」
アリアの飾っていない素の声を久しぶりに聞いた気がする。
「副団長、彼女とはお知り合いですか?」
「少しね・・でも、2人だけのパーティーって珍しいと思わない?」
「そうですね。冒険者はソロではない限り、5人編成で前衛と後衛に分かれ効率的に戦うと聞いています。その中でも、攻撃と防御そして支援役となり全体で連携し魔物を倒すと聞いています」
「彼女は回復魔法が得意って言っていたから、隣で潜って寝ている子は攻撃と防御の2役をしているのかしら」
「1人2役ですか・・・・どちらも中途半端になりそうですが?」
「そうよ・・でも、2人はCランク冒険者なのよ」
「Cランク・・それは、かなりの実力者ですね副団長」
「そうね・・さぁ、残りを見回って仮眠としましょう」
「はい」
副団長アリアと女騎士はが遠くへと去って行く足音を聞きながら、俺は2人の会話を思い出しミユキが周囲の不特定多数に個人情報を無意識に漏らしてしまっていると感じ、今後の対策を考えながら眠りについてしまった。
朝を迎え野営地を出発した日の夜からは、ミユキを自由にさせることなく俺の近くにいるようにと伝え他の人間と距離を取らせていると、2日後の昼辺りに騎士団から前触れもなく冒険者パーティーに集合がかけられた。
「この場所を合同討伐の活動拠点とする。今日は、いつもより早いが移動を終わりこのまま戦力回復に努めてくれ。明日の朝にまだ詳細を伝えていない合同討伐の依頼内容を公表する。また、Bランク以上のパーティーリーダーは、副団長の私のところまで集まってくれ・・・・以上だ!!」
まだ明るい時間帯に解散となり、集まっていた冒険者達はそれぞれの場所へと散って行き今夜の寝床の場所取りが始まる。
「あいつらが落ち着いてから、俺らの寝床を決めよう」
「うん」
周囲のパーティーと間隔が近くなりすぎないよう野営地の寝床は落ち着いた頃に決めるため、いつも最後の方になり中心から離れた場所になるも、隣同士が近い場所で眠るのが嫌だから仕方なく最後になるまで俺は動かない。
「・・そろそろ落ち着いたみたいだ」
ミユキを連れてある程度決めていた場所へと踏み出したタイミングで、背後から副団長アリアと昨夜見回ってた女騎士にミユキは呼び止められた。
「ミユーキ殿、少しいいか?」
「「 ・・・・ 」」
「ミユーキ殿?」
「どうしよう?」
「行ってこい。俺は向こう側で設営しておく」
「ごめんなさい」
背後の女騎士に俺とミユキの会話が聞き取られないよう短く小声で、話した後に振り返りミユキが返事をする。
「なんでしょうか?」
「アリア副団長が呼んでいるから、同行してもらえると助かる」
「はい、わかりました」
「ありがとう。メンバーの・・貴方にも感謝します」
「ど、どうも・・」
ミユキはミユーキと呼ばれながら女騎士に連れられ何処かへと行ってしまった。きっとここからは見えない場所で指揮所のような場所に行ったんだろうと思いながら、寝床の場所決めと準備を終えてのんびり1人で待つもミユキは夕方になり、夜になっても帰って来る様子はなく待ちくたびれた俺は、先に寝てしまいそのまま朝を迎えてしまったのだった。
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