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第54話 大嫌い

今日はあかりと結衣、そして萌仁香が同じ現場の仕事で集合して湾岸テレビのスタジオに入る。


今日の仕事はバラエティでクイズ番組だが、今回はおバカタレントといわれている芸能人を中心としたものであかりと結衣は事前テストで全問に答える。


ところが…萌仁香はどうも学力があまり高くなかったのか、人には言えない回答もしていて本人も自覚あるのか「うーっ…」っと唸りながら解答用紙に記入する。


そして本番の時間が来た。


「デキタゴン!クイズパレード!」


「いえーーーーーい!」


「さぁ始まりましたデキタゴンでございます。司会はわたくし今田紳助です。今回初登場しましたSBY48の3人です。この番組の事はご存知でしたか?」


「はい。ずっと見ていました」


「私もよく見てました」


「萌仁香も見てましたぁ」


「おおそうか。今回はアイドルという事で楽しみだな。ではまず順位を発表します。最下位が近いほど順番が後になっていきます。じゃあ順位発表です」


「まず1位は…上田虎太郎さんです。」


「よし!」


順位が発表されると順位ごとにチーム分けされ3チームに分かれる。


結衣は18人中5位、あかりは9位と問題なく通過したものの今回はレベルが高くあかりでさえ9位と結衣は学力の高さを思い知った。


そして運命の15位以降だが萌仁香は今だに呼ばれず結衣に嫌な予感がよぎった。


するともう17位の発表になり萌仁香は祈るようにうつむいた。


そして…


「17位は…小嶋萌仁香さんです。」


「やったー!」


「うわ―マジかよ!」


「小嶋さん、アンタも笑えないくらい学力低いよ?最下位のいつものおバカなゆずの剛士さんと一点差って…」


「だってぇ…難しかったんだもん♡」


「これは新たな開拓者が現れましたね…。じゃあ早速クイズいきましょう」


「萌仁香…あなたって学力に自信がなかったのね…」


「あはは…去年二人であんなに勉強会やったのになぁ…」


「うう…許してにゃん♡」


「もういいわ…。汚名返上しましょう」


「最初は早押しクイズです。回答権は最も早くこのボタンを押した人になります。準備はいいかな?では問題」


「京都のわらべうたである通り名の歌ですが、冒頭から始まるこの歌詞の空欄を埋めよ」


「おっと小嶋さん!」


「えっとぉ~…ねうしとらうたつみ?」


「違います!」


「ええ~っ!?」


「そんなわけないだろ。京都をどこだと思ってるんだ。…まさかアイドルっておバカしかいないんですか?まったく…と思ったら大島さんか、どうぞ」


「まるたけえびすにおしおいけ」


「せいかい!」


「京都に月光花というライバルがいるんですが、彼女たちにそのわらべうたを歌ってもらって覚えてました」


「さすが学力の名門の品川学園ですね!では次の問題!」


「フォルティッシモの意味を答えよ」


「おっと前田さんか」


「より強く」


「せいかい!」


「渋谷芸術学園に通ってますからこのくらいは答えられますよ」


「さすがお金持ちの芸術学校ですね…」


(ヤバい…このままじゃ萌仁香がバカみたいじゃない…。何とかして回答しないと…)


「問題!」


「伊能忠敬は日本中を回って何を作ったでしょう?」


「おっと小嶋さん!」


「プリクラ!」


「プリクラは江戸時代にはない」


「じゃあネイル!」


「ネイルもまだ日本にはない」


「メイド服!」


「メイド服はまだ日本に伝わってない」


「そんなぁ~…」


「そんなぁ~じゃないよまったく…はぁ…」


今田さんの淡々としたツッコミに会場は笑いが走るもののあかりは苦笑いを続け結衣は舌を向いてため息が漏れる。


あまりの学力の低さに結衣は日菜子たちを思い浮かべ、また勉強会の合宿をやる時が来るのかと憂鬱になってきた。


休憩時間に入り萌仁香は一人で落ち込んでいるとあかりはリンゴジュースを買ってきて萌仁香の頬に当てる。


「きゃっ!?」


「こんなところで落ち込んでたら笑顔が逃げちゃうよ?」


「あかり先輩…」


「萌仁香ちゃんって勉強は嫌い?」


「嫌いというか…なんで将来役に立ちそうもないのに勉強しないといけないのかなって…。そう思うと勉強してても意味なんてあるのかなって考えると…ってそんなもの言い訳ですよね。そんなことはわかってるんです。でも…どこかで萌仁香は可愛子ぶって妥協しているのかもしれないですね…」


「うーん…難しい事は言えないけど萌仁香ちゃんなりに一生懸命やってるから私は頑張ってるなって思う。わからないなりに必死に答えて知ろうとしている姿勢、私は好きだよ?」


「あかり先輩…」


「結衣ちゃんはあまりいい顔しなかったけどね…」


「ああ…そうですね…」


「ヘイ彼女。この収録終わったらご飯に行かない?」


「えっと…どちらさまですか?」


「ここのスタッフだよ。俺はアイドルとご飯を食べに行くっていう夢があってね。君たちミューズナイツは夢の騎士として戦い世界を守ったんだろ?だったら俺の夢を叶えさせてくれよ。悪いようにはしないさ、大丈夫だよ」


「ちょっ…やめてください!あまり知らない人からの甘い誘いには乗らないように言われてるので!それに…私は未成年ですから親の許可がないと…」


「親の事はどうでもいいんだよ。今から俺と…」


「アンタね…あかり先輩が嫌がってるのまだわからないの!?アンタはいい年して未成年を誘って何が目的なの?最近そうやって騙して売春させるの萌仁香は知ってるんだから!」


「何だよ…君も可愛いね。けど性格きついねぇ…でも可愛いから一緒にご飯でも…」


「また同じ事言わせるつもり!?アンタねぇ…嫌がってるのに無理に誘うなんて最低なんだから!いい?今度あかり先輩に近づいたら許さないからね!」


「ちっ…お前みたいなブスなんかもう誘わねぇよ!」


「萌仁香ちゃん…ありがとう。私を護ってくれて…」


「いいんです。あーいう最低な男…大嫌いですから」


(あの女…小嶋萌仁香といったな…。早速会長に言いつけてぶっ潰してやる…!せっかくきららお嬢さまの株を奪いかねない前田あかりを潰そうと思ったのに…だがいいカモが出たな…♪)


休憩中にあかりはナンパに遭い萌仁香はナンパ男を撃退する。


あかりは一息つき萌仁香はナンパ男を鬼の形相で睨みつける。


気を取り直して収録を続け、最後のクイズコーナーで順番で答えて正解したら抜け、全員抜けたら優勝というルールの下でクイズをする。


あかりと結衣は一発正解をするも、後ろから二列目に入るともう回答がおかしなものばかりで萌仁香が来る前に珍回答タイム連発をしてしまった。


ついに萌仁香の番が来るも最後まで珍回答を晒し最下位に沈んでしまった。


収録を終えて帰宅時間になり、タクシーで劇場に向かいながら結衣の優しい説教が始まった。


「萌仁香…このままだとあなたはレギュラーメンバー入りしても学力が基準に満たないとテレビの出演どころか活動を追試を終えるまで禁止になるのよ?秋山プロデューサーが文武両道をモットーにしている以上は自覚を持ってちょうだい」


「う…すみませんでした…」


「けど…ナンパ男からあかりを守ってくれてありがとう。あかりはちょっと押しに弱いところがあるから助かったわ」


「いえ…萌仁香はあーいう男は本当に嫌いですから」


「本当にありがとう、萌仁香ちゃん」


「別に…あかり先輩はちょっと純粋だから…」


「照れてる萌仁香ちゃんも可愛いよ?」


「うう…ずるいです…。学力もう少し頑張ります…」


こうして平和な時間を過ごし萌仁香もプロデビューし徐々にレギュラーメンバー入りも近づいてくる。


今田さんから後でメッセージが来たけれど萌仁香の本性を知りながらも事情があってぶりっ子を演じているんだと察してくれたのか秘密にしておくというのが届いた。


だがしかし…さっきのナンパ男は何やら企んでいた…


つづく!

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