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第20話 合宿

あかりは研修生活に大分慣れてきてデビューする日が近いかもと期待をしていた。


しかし同じ新人でありながら飛び級でメンバー入りした六人の仕事を見て自分はまだ伸びると思い個人レッスンにも力を入れる。


そんな中であかりはある出来事に遭遇する。


「えー…来週末から研修生たちは今後のレギュラーメンバー候補としてよりアイドルらしくなってもらうために日光で合宿をします。研修生は合計で十七人、僕はプロデューサーとしてレギュラーメンバーをプロデュースしなければならないので同行は出来ない。だが私の妻が代わりに保護者として同行する。くれぐれも粗相のないようにね」


「はい!」


「レギュラーメンバーは引き続き東京に残ってそれぞれの仕事に打ち込んでほしい。それにもうすぐ夏のアイドルサマーライブの本番だからね。本番の日には研修生も見学に来るから手本になるようなライブにするんだよ」


「はい!」


「では報告は以上です。質問はありますか?」


「はい」


「大島さんどうぞ」


「もし研修生の中から急にレギュラー入りした場合はライブに合流できますか?」


「いい質問だけどそれはないと思った方がいいかな。ライブに向けて調整しているのにいきなり研修生上がりを入れたらその子が困惑してついて行けないからね。それが原因でアイドルをやめますってなっても僕としては申し訳なくなってしまうんだ。しかしだからって諦めるのはまだ早いと僕は思う。本当にいきなりレギュラーメンバー入りになるチャンスがあるという事だ。諦めずに自分なりのアイドル道を歩んで48人のレギュラーメンバー入りを果たせることを期待しているよ」


「はい!」


「では他に入るかな?…いないみたいだね。では各自仕事に励んでらっしゃい」


「ありがとうございました!」


あかりは新人で唯一の研修生なので日光の合宿の準備をする。


日菜子とひかりと麻里奈はあかりがいない事に少しだけ寂しそうにしていたが、結衣はあかりなら必ず這い上がってくると予想しているので気長に待つようにしている。


なお…エマは本当に上がって来れるのか疑っているのは秘密である。


麻友美はまさか自分がれびゅらーメンバー入りしたことが信じられずにいて今でも夢なんじゃないかと考え込むほど飛び級は珍しいことなのだ。


そして合宿当日になりあかりは日光に向かった。


あかりは同じ研修生の子たちとトランプの大富豪をやったが散々な結果で少し落ち込んでいた。


そして日光駅に着いて観光が始まる。


最初は日光東照宮で散策をして研修生同士で交流を深めたり集合写真を撮ったりする。


散策を終えると鬼怒川温泉に向かって宿に泊まり昼食を取ってからレッスンに励む。


あかりは同じ研修生の子たちと部屋である会話をする。


「前田さんだっけ?ちょっとガールズトークしない?」


「あ、はい。いいですよ」


「ああ、私たち一応先輩だけど同じ研修生だからそんなに遠慮して敬語使う事はないよ。ここは体育会系の軍隊アイドルじゃないからね」


「でも先輩である事には変わりはありませんのでやっぱり敬語かつさん付けで呼ばせてください」


「礼儀正しい子なのね。わかった、あなたの気持ちを尊重するね。それはさておき…気になるイケメン芸能人トークしましょう。せっかく芸能人になったんだから付き合いたいイケメン芸能人とのデートを妄想しましょう」


「あ、はい」


「まずは言い出しっぺの私からね。私はやっぱり風間俊介さんかなぁ。三十代なのにあんなにアイドル並みにイケメンでしかも優しくて紳士的な男性ってそういないと思うんだ。あの人と付き合ったら絶対幸せになれる気がする」


「わかる~。あの人って確か彼女いなかったっけ?」


「いても不思議じゃないよね~。あの人と付き合ったら趣味の野球観戦をして一緒に応援したいなぁ」


「わかる~。次は私ね。私はやっぱり…郷里ゴリラさんかなぁ」


「あーあのボディビルをやってる俳優さん?あの人そんなにイケメンじゃなくない?」


「いや、この子は筋肉フェチだからどうしてもそっちの方に行くんだよ」


「あのムキムキの筋肉に抱かれたら私なら絶対オトされちゃうなぁ…。しかもあの上腕三頭筋と大胸筋…新人の大島結衣さんならわかってくれると思うの」


「あなたもこれを機にジムに通ったら?って…研修生だったらそんな暇ないよね」


「絶対レギュラーメンバーになってジムに通えるほどの余裕を持ったアイドルになりたい!次はあなたよ」


「私は…やっぱり百合っ気だから最近デビューしたアルコバレーノの桃井さくらちゃんかなぁ。あの子絶対可愛いし守ってあげたくなっちゃう。それに妹みたいで可愛いし」


「それわかる気がする。なんか放っておけない感じするよね」


「えーっと…」


あかりは先輩研修生アイドルたちの恋バナ…というより好みのタイプを語るトークについていけず困惑する。


そもそもあかりは今まで異性の経験がなく恋もしたことがないのでどんなタイプなのかと言われてもわからないのである。


先輩たちのトークにタジタジになったあかりは早く温泉に入ろうと抜け出そうとしたが…


「ちょっと前田さん。一人だけこっそり抜けだろうだなんてダメよ?」


「そうだよ。って誘った私が言うのもなんだけどこれもひとつの交流なんだから逃げちゃダメ」


「ええ…私好みのタイプなんてないからわからなくて…」


「まぁ今はわからなくても芸能界を続けていればきっとタイプは見つかると思うわ。とりあえずどういう異性と付き合いたいの?」


「うーん…やっぱり私は…今は考えたことがないですし、アイドルは恋愛禁止のはずだから…もう少しだけ考えさせてください」


「あれ知らないの?今は西暦時代と違ってアイドルも恋愛OKだしプロフィールに好きな人ありってあらかじめ言えば逆に応援してくれるファンも多くいるんだよ?」


「そうなんですか!?」


「まぁ前田さんは今まで芸能界と縁がなく素人だから知らないのも無理はないか。それで…続きを話して?」


「うーんと…やっぱり私は…私のことを全力で応援してくれて辛い時に支えてくれる男の人がいいかなぁって思います」


「真面目な前田さんらしいね」


「けどそれが逆にマドンナって言われるコツなのかも」


「ありがとう前田さん。おかげであなたのことが知れたわ。それじゃあみんなで鬼怒川温泉を満喫しましょう」


「はい!」


こうして恋バナを終えたあかりは先輩研修生たちと温泉を堪能し、美容効果のあるサウナにも入り疲れをリフレッシュする。


レッスンこそ厳しかったけど充実感があり本当にアイドルになれたんだと実感する。


一泊二日の日光の合宿を終えてあかりたちは東京へ帰り研修生としてハングリー精神を持ってレギュラーメンバー入りを目指すのでした。


つづく!

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