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第14話 レコーディング

彼女の名は柏木エマ。


イギリスのスコットランドから日本へ引っ越した日英ハーフの女の子だ。


元々彼女はイギリスでガールズロックバンドのギタリストである程度のパフォーマンスは出来る。


そんな彼女にもまた新たな仕事のオファーが来たのだ。


「エマにオファーデスか?」


「そうだ。君にはある歌手のレコーディングのギターパートの収録に付き合ってほしい。しかもその歌手は…君のバンドだったTHE NESSIEsの活躍も知っていてね。是非ともギターソロをと頼まれたんだ」


「そうデスか。エマの事を知ってくれているなんて嬉しいデスね。わかりました、やってみマス」


「君は少々毒舌だから無礼のないようにね」


エマはある有名歌手のレコーディングに参加する事になり、その収録の日が楽しみで眠れなかった。


エマは一体どんな曲なのかわからないけどギターの基礎練習して指を慣らした。


収録の日が訪れエマはあるスタジオでギターのチューニングの確認をする。


するとエマも知っているあの日本の歌手がようやくスタジオに着く。


「おはようございます」


「まさか…栗山真希さんと沙希さん!」


「ええ、あなたのギター演奏はセルフチューブでも見たわ」


「そこであなたのようなギタリストアイドルにギターソロの演奏をしてほしいの」


「そんな…光栄デス!今日はよろしくお願いしマス!」


栗山真希と沙希はかつて双子のアイドルとして日本のアイドル界を牽引し、卒業と同時にアーティストユニットとして今も活躍をしている。


最近は虹ヶ丘エンターテイメントに移籍して新しい環境で芸能活動をするようだ。


エマはチューニング調整を終えて早速レコーディングに入る。


「それじゃあ今日はミュージシャンの皆さんよろしくお願いします」


「よろしくお願いします」


「今日は新人でギターソロを任される柏木エマちゃんがいます。今日はよろしくね」


「はい!精一杯頑張りマース!」


「それじゃあ早速入ります!」


栗山姉妹は双子らしい息の合った歌声で周りを魅了しエマもまた魅了されていった。


これがプロの歌声なんだと身体が震え、自分も負けていられないと同時にプロとしての自覚を持つ。


そしてついにエマの収録が始まった。


「それじゃあエマちゃん、肩の力を抜いて頑張ろうね!」


「いいえ、肩だけでは力は抜けまセン。深呼吸もですが少し時間をくだサイ」


「う、うんわかった…」


「ブリテンの英雄たちよ…エマに力と勇気をください…」


「そうか、あの子はイギリス出身だからお祈りするんだ」


「関係ないと思いますよ。ただあの子は愛国心がある子だと思います」


「いつもこうやって祈りを捧げて気持ちを落ち着かせている子ですね。動画でも冒頭ではやってました」


「なるほど…じゃあ邪魔するわけにはいかないな」


「すみません、祈りの時間を終えました!」


「じゃあ頼んだよ!」


~新橋駅周辺~


「この辺りはこの国の人間以外にも溢れているようですね。どいつもこいつもくだらない夢ばかり抱いてますね…。さて、今日は誰を利用しましょうか…。ほう、あれですか…」


「ついに来た!憧れのニッポン!ここで私はライブをするんだね!」


「あの異国の人間にしますか…。ダークネスパワーよ…くだらない幻想を捨て、この世界を未来なき世界に変えよ!」


「うっ…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


~スタジオ~


「なんだか外が騒がしいな…」


「ギターの音…?」


「うわっ!何だこの騒音は!」


「もしかしてモノクロ団…?」


「でもあの子たちはまだ全員覚醒していないわ…」


「だったらエマが行きます!」


「柏木さん!?君が行く事はない!」


「死にたくなかったら逃げてください!エマならノンプロブレムです!」


「あの子…結局ノリがいいとはいえ毒舌なのね、真希」


「ええ。でも口だけの子ではなさそうね、沙希」


エマはあかりたちから聞いた魔物が現れたと予感して騒音の元へ向かう。


騒音の先は新橋駅近くの機関車でちょっとウェーブがかかったロングヘアの女性が檻の中に閉じ込められていた。


同時にモヒカンヘアのドクロの姿をした魔物がギターソロを乱暴に演奏していた。


「あなたは何なんですか!?」


「ナレナイクニ…ユメ…フアン…!ワタシノエンソウ…キイテクレナイダロウ…!」


「あの子はエマがいたバンドのボーカルギターの…!どうしてこんな事に…!」


「ほう、聞きたいのですか?」


「誰ですか!?」


「僕はブレインと申します。人間のくだらない夢の力であるドリームパワーを奪って人間を堕落させる偉大なる帝国、アクムーンの三銃士です」


「アナタが噂の…アクムーン帝国!」


「地獄耳なので聞きましたが、あなたのかつてのお仲間のようですね。そのお仲間が夢に絶望して諦めながら暴れる姿を見てどんなお気持ちですか?」


「どうして…どうしてあの子の夢をくだらないと切り捨てるのデスか!?」


「人間はくだらない夢など持つから破れた時に傷つき、そして無気力となり現実に苦しむのです。そうなって結局堕落するのなら最初から夢など持たずに感情など捨てればいいのです。努力など結局時間の無駄なのですから頑張るだなんてふざけた真似をさせないようにしているのに何故批判されないえればならないのでしょうか…?」


「この子がどんな気持ちで日本に来たかはわからないケド…。この子みたいに日本語が下手で成績悪いのにどんな夢を持ってきたかわからないケド…。エマはこの子の夢をバカには出来ないし、きっと明るい理由があったに違いないと思いマース!あなたのように夢をバカにして努力を無駄だと一蹴する奴に批判される筋合いはないデース!確かにエマはバンドとしてイギリス中を盛り上げる夢は破れたし悔しかったデス…。でも新しい夢を持って日本に来たら夢が叶ったんデース!今度は…夢を与えて自分をもっと高めてプロとしてやっていくだけデース!」


するとエマの耳から美しいオルガンの音色と美しい混声合唱の歌声が聴こえる。


エマの左手には水色のサイリウムが現れた。


後から駆けつけた日菜子と麻里奈が合流しエマの様子を見てこう叫ぶ。


「エマ!アンタが最後の騎士か!?」


「騎士…?アーサー王になるのデスか…?」


「そうじゃないけど変身の呪文を唱えてよ!ミューズナイツ!レッツミュージック!と叫んで点灯させてから三回振って!」


「ミューズ!?音楽の女神!Yes sir!ミューズナイツ!レッツミュージック!」


「HEY!HEY!HEY!」


エマは水色のサイリウムを三回振って変身をする。


すると白い襟にスカイブルーのラインの入った白いセーラー服に、タイトスカートはスカイブルーに着替える。


頭部には小さい水兵帽が右側につけられ、武器はマスケット銃のブラウン・ベスが召喚される。


エマはふと浮かんだフレーズで名乗る。


「煌めくは心のコード!柏木エマ!待ってて…あなたの夢を無駄にはさせないから!あんな奴に負けまセン!」


つづく!

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