表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/39

31話 幸せな時間

奪われたエマを魔女から取り返し、エマとアリスに平穏な日々が戻り、月日は流れていった。

エマは将軍補佐の職務に慣れていき、アーラン国を強化することに勤めていた。

本来であれば精神的にも肉体的にも疲れる仕事であったが、エマは楽しく働いていた。


エマの側には、いつもアリスがついていた。

アリスのお腹は日に日に大きくなっていた。

エマもアリスも今生きているものだけでなく、次の世代に生きるもののことを考えていた。


そして一年後、二人は可愛いらしい女の子を授かっていた。

女の子の名前はリンと名付けられた。

女の子の髪型はアリスと同じ金髪で、顔はエマににて色黒で、目や鼻、口の形もエマやアリスの面影があった。

リンが生まれ、エマもアリスも幸せだった。

アリスはリンに掛り切りになったので、エマの手伝いをすることはできなくなった。


エマは休憩時間などちょっとした時間を見つけると、すぐにアリスの居室に行き、アリスとリンの側にいた。

リンはすくすくと成長し、ますますアリスとエマと似ているように見えていった。

よちよち歩きからついには、立ち上がるようにもなっていた。


そんな、ある日のこと、

アリスとエマが、リンを優しい表情で見ていると、

「ママ、ママ」とリンは話したのだった。

「二人のママだよ。」

エマは幸せそうにそういうと、リンはキャッキャと笑った。

アリスはそれを見て本当に幸せそうな顔をし、目には涙が浮かんでいた。


そして、その次の日、アリスはベッドから起き上がらなかった。

エマは、アリスを何回も揺さぶるも何の反応も帰らなかった。

アリスは、ベッドの上で死んだように倒れていた。

その側で、リンはスヤスヤと眠っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ