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26話 結婚

二人が結ばれ結ばれてから、しばらくして、結婚式が開かれることになった。

アーラン国の国民にも、アリスとエマが結婚すると伝えられた。


エマは城内に自身の部屋を与えられることになった。

そこはアリスの部屋の隣の部屋で、間にある扉からも自由に行き来できる部屋だった。

もう、エマは窓から侵入したり、する必要はなくなったのである。

さらに、エマの役職は将軍補佐に任命されることになった。

騎士隊はゼルクが再び率いることになった。


そして、結婚式は盛大に開催された。

兵士も国民も皆笑顔で心から二人の門出を祝った。

主役であるアリスもエマも素敵な時間を過ごした。

ただ、一人国王だけは時々物憂げな表情をして二人の姿を見ていた。


夜も更けて式が終わると、国王はエマだけを国王の執務室に呼び出した。

エマは前にする国王の深刻な表情に何か違和感を覚えた。


「エマくん、結婚おめでとう。」

「お言葉、ありがとうございます。」

「これからもアリスのことを頼みます。」

「はい。」

国王とエマは当たり障りない会話をする。

そして、国王は一息つくと、エマを真剣な表情をした。


「で、ここにエマくんを呼んだ本題なんだが、

君には考えてもらわなければならいないことがあるんだ。」

「何でしょうか?」

「次期国王となる跡継ぎのことだ。」

国王はそういうと、執務室の中にある系統図を見上げる。

そこれは十数代に及ぶ、国王まで通じる家系図だった。

「アーラン国は我々アーラン族の先祖が代々創り上げた国だ。ここで血を絶やすわけにはいかんのだ。」

「……。」

エマは国王からアリスにかけられる期待を知った気がした。

「手段は君に任せる。君はアリスの配偶者として、これを乗り越えて欲しい。」

国王陛下は最後の指令をエマに出した。

エマはその指令を受け、何かしらの行動に出ないといけなかった。


「おかえり。お父さんから何の話があったの?」

「え、と」

エマは何て答えるべきか迷う。

「ん?」

アリスは可愛らしく首を傾げ、エマを見る。

「アリスをよろしくってね。」

エマは誤魔化すようにそう言うことしかできなかった。

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