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別れの言葉
「ごめんね、、、、」
ガラウは怪我をしたカンナを置き去りにした事に責任を感じていた。
せめて、、、黒羽かダリアの所まで預けたら良かったかな?
でも、そうしたら私が抜けるタイミングが、、、
カンナの傷、ダリアの薬ですぐ治るわよね。そしたら、きっとみんなはここに向かうに違いない。
「時間がないわ、、、全てを終わらせないと、、、」
しばらく走っていると、それらしい建物が姿を表した。
「みんな、、、みんなの事は私が守るわ 」
ガラウは黒羽から貰ったクリスタルを握ると、建物の近くの木の根元に置いた。
黒羽、、、私を見つけてくれてありがとう。私、貴方が大好きだったわ。
「黒羽から初めて貰ったプレゼントだけど、、」
ガラウの頬に一筋の涙が伝った。
「みんな、、さよなら、、、」
頬を拭い、自分を奮い立たせたガラウは一度も振り向く事無く前に向かって行った。