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絡まった糸
「、、私はどっちにしろ叶いそうにないけどね、、、」
私が好きになる人はいつも私以外を見つめていて、私の事なんていつも目に入っていない。私を見てよなんて、言えなかった。だから、みんなで誰もくっつかないように、みんなで誰も傷つかない家族ごっこを続けていこうって思った。偽りの幸せでもいい。私は貴方を傍で見つめていたかったのに、、、
「ねえ、黒羽。本当にこのままでいいの?」
「、、、えっ?」
「もう、しっかりしてよ!ガラウは黒羽の事が好きなの!早く迎えに行ってあげて?そうじゃなきゃ、私とガラウの約束が無かった事になっちゃう!」
「ガラウとの約束って、、、?」
「いいから、今はガラウを、、、」
ダリアは黒羽を追い立てた。黒羽は言われるがままガラウとカンナを追いかけて消えて行った。