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それは優しさ?
黒羽はガラウの肩を掴んだ。
「不安なんだよ、、、またガラウを失うことが、、、」
黒羽の声は震えていた。
「黒羽、、、」
「次は、、、前いなくなったのとは訳が違う。今回は本当に、、、」
、、、黒羽、そんなに私の事大切に思ってくれてるなんて。
ガラウはこれ以上どんな言葉をかければいいのか分からなくなった。
「だから、、、分かってくれるよな?」
黒羽の言いたい事は分かってる。でも、ここで頷く訳にはいかなかった。頷く事も首を横に振る事も出来なかった。
「ガラウ、、、」
「おい、黒羽。ガラウを大切に思っての事だってのは分かるが、ガラウの気持ちも考えてみろ 」
カンナはそう言い終わると、ガラウに近寄った。
「お前はガラウにこんな顔をしてほしくて言ってるのか?」
カンナの声に黒羽はガラウの方を見た。ガラウは悲しくて寂しそうに笑っていた。
「、、、違う。俺はガラウにこんな顔して欲しかった訳じゃ、、、」