172/274
ダリアの知るカスミ
「それでも、まだ分からないしたまたまかもしれないし、、、」
黒羽はまだ信じていない感じだった。静まり返った社内には車のエンジン音だけが響いていた。
「カスミは、点滴が嫌いだった、、、」
静寂を破ったのは、ダリアの声だった。
「ダリア?いつから起きてたの?」
「カンナが大きな声出した時 」
ダリアの言葉にカンナは肩をすくめた。
「さっきの言葉どうゆう事なの?」
ガラウの言葉にダリアは話し始めた。
「私、カスミの世話をしていたから分かるの。カスミは点滴で命を繋いでいるのに、その点滴を自分で外して逃げ出そうとして部屋から出た所で倒れていたり、点滴を引きちぎったり、、、」
「俺の知ってるカスミとは大違いだ、、、」
「私も、知らなかった。」
ダリアの言葉に驚いていたのはガラウだけではなかった。黒羽もカンナもカスミの荒々しい面は知らなかった。