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ガラウの昔話
「私は、私だけじゃないの 」
「どうゆう事だ?」
「私、黒羽からカスミの話を初めて聞いた時、彼女に親しみを感じたの。最初は私と似た境遇だからだと思ってたわ。でも、、、」
「でも?」
「カスミやdoaの事を調べていくとそれだけじゃないって事が分かってきたの。私は、、、、」
ガラウが核心に迫ろうとした時、、、
「二人とも、何をしている?」
目を覚ましたカンナが会話に割って入った。慌てる黒羽に反して、ガラウは冷静だった。
「何でもないわ。昔話を黒羽に聞いてもらってたのよ。」
その言葉にカンナは目を輝かせた。
「ガラウの昔話、私も是非聞きたい。」
「おい、カンナ、、、あのな、、、」
カンナを止めようとする黒羽を制して、ガラウは口を開いた。
「いいの、黒羽。カンナにも話さなきゃいけない事だから、、、」
そう言うとガラウは話し始めた。