165/274
ガラウの真実
ガラウは黒羽の名前を呼んだきりで、黙り込んでしまった。
「何か言いにくい事か?」
ガラウは答えない。運転をしている黒羽は後ろを振り返る事が出来なかった為、ガラウがどんな顔をしているのかうかがい知れなかった。
「無理なら、話さなくても、、、」
「大丈夫。ごめんね、気を使わせちゃったわね、、、」
ガラウは一呼吸置いて、覚悟を決めた。
「私、もうここに戻って来られないかもしれないの、、、」
「、、冗談だろ?冗談、、、だよな?」
ガラウの言葉を理解するのに少し時間がかかった。黒羽の口からかろうじて出たのはガラウの言葉を否定するものだった。
「黒羽、、、私自分が一体何者か分かったの、、、」
「どうゆう事だよ、、、ガラウは、ガラウだろ?」
「私は、、、、」