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ぎらつく瞳
黒羽はカスミの部屋に足を踏み入れた。カスミが物音に気付いた。
「誰、、、?」
黒羽はゆっくりカスミの前に姿をあらわした。カスミは黒羽の姿を見て、少し考え込んでいた。黒羽はカスミに話しかけた。
「久しぶりだな、カスミ。」
カスミは不思議そうな顔をしている。おかしい、カスミは俺が人間になった姿を知っているはずなのに、、、
「俺だよ、黒羽だ。忘れちゃったのか?」
「あっ、ごめんなさい。最近薬の副作用で記憶があやふやになってしまうの。」
「そうか、、、」
「あの、私の事しってらっしゃるの?」
「、、、ああ。」
「それなら、、ガラウを知らないかしら?」
カスミの目はギラついていた。黒羽はカスミの異常な様子にガラウの事は言わない方がいいと判断した。
「悪い、見つけられなかったんだ、、、」
「えっ、、、」