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許す条件
「俺が、、、ガラウを守らなくちゃいけなかったのに、、、」
「黒羽、、、」
言いたいことは沢山あったのに、何一つ言葉にする事が出来なかった。私が、、、私の勝手な行動で、この事態を招いてしまった。あの時、カンナと黒羽と一緒に行っていればきっとこんな怪我をすることも、黒羽の顔を見る事もなかったのに、、、私はまだ勘違いしている。
私は今一人で戦っているんじゃない。皆で、戦っているのに、、、
「ごめんなさい、、、」
ガラウは俯きながら言った。
「、、、許さない。」
「えっ、、?」
黒羽の声に思わず顔を上げた。その時、ガラウの顔を黒羽の大きな手が包み込んだ。そして、黒羽が耳元で囁いた。
「、、、許してほしい?」
「ええ。」
「じゃあ、、、」
黒羽の顔がガラウの顔に近付いた。黒羽の吐息が微かに聞こえた。次の瞬間、黒羽はガラウの唇に自分の唇を重ねた。