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貴女を待つ人がいる
「ガラウはまだ戻らんのか?」
「そうみたいだな、、、」
「こやつらはどうする?」
「どうしようもないよなー、、、」
黒羽とカンナの前には、泣きながらお礼を言っている教会関係者がいた。
黒羽は教会の関係者から話を聞き出そうとしたが、ほとんどが操られていて何も知らないどころか自分の事すら忘れかけていた。黒羽は記憶にかけられていた暗示を全て解いた。暗示が解けた瞬間、記憶を全て取り戻した。
「ったく、ガラウの奴、、、」
「ガラウを待つしかないな、、、」
カンナと黒羽は大きなため息を漏らした。
「すみません。」
教会関係者の一人が黒羽に話しかけた。
「何だ?」
「あの、その、私の子供が教会の中にいるはずなのですが、、、」
「それなら、今俺達の仲間が行ってる。」
「本当ですか!」
「ああ、だから心配するな。」
そうだ、心配ない。ガラウもダリアもきっと無事だ。