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花達の悲鳴
「はあ、はあ、、、」
ダリアはガラウ達が教会の奴らの気を引いている隙にダリアは教会内へと侵入していた。さっきまでは一緒だったが今は違う。今は一人だけ。
「頑張らなくちゃ、、、」
ガラウの為に、黒羽やカンナの為に。何より、、、自分の為に。もう逃げるだけの人生は終わらすんだ。私の身体をこんな風にした奴らと戦うんだ。
ダリアは前回、男の子と会った花の部屋を開けた。
光で一瞬目の前が真っ白になった。
目が慣れると、前回と何も変わらぬ花畑が広がっていた。前回の場所へと移動する。あの時の男の子だ。ダリアは男の子に呼びかけてみた。
「ねえ、聞こえる?聞こえるなら合図して?」
ダリアの言葉に応える様に、花のツタがダリアの手に巻き付いた。これは、合図だと受け取ってもいいのかな?
「待ってて、今助けてあげるから。」
ダリアの言葉に反応するかのように花達が揺れて葉と葉が擦れあって次第に強さを増していった。その音がまるで悲鳴を上げているようだった。