ここにいたい
「私の事、どの位知ってるんだ、、、?」
「貴女の事は知らないわ。ただ、貴女がその場にいたって事しか、、」
ガラウはカンナを見て言った。
「だから、貴女の事教えて?」
「いいだろう。私の事をガラウに話してやろう。」
カンナはガラウに自分の生い立ちから、どうして教会に潜入していたか全て話した。その間ガラウは顔色を変えることなくカンナの話をずっと聞いていた。話終えたカンナは急に不安になった。何も言わないガラウに尋ねた。
「、、、私の事疑うか?」
「どうして?」
「、、、だって、捨てられたとはいえ、私はdoaの研究所で作られた身だ。疑われても仕方がないと自分でもそう思う。こんな私を、ここに、仲間にしてくれるのか、、、?」
ガラウ達と過ごした時間は少ないが、カンナはここにいたいと思っていた。生まれて初めて、誰かの傍にいたいと思い始めていた。願うようにガラウの言葉を待った。
「何を言ってるの?カンナはもう私達の仲間じゃない。」
ガラウはカンナの手を握って言った。
「、、過去なんて、関係ないわ。」
ガラウの優しさに初めてのカンナは戸惑いながらも心地いいと感じた。
私もここにいたら、何か変わるかもしれない、、、