宴の後
ご飯を食べ終えた後には四人の中にあった距離も無くなっていた。
疑い深い黒羽でさえ、カンナを仲間として認め始めた。こうなることが分かっていたのだろう。カンナはガラウを見てすごい女だと感心していた。
ダリアが研究し自室に消えて行き、黒羽はトレーニングをすると外へ出て行った。部屋にはガラウとカンナの二人きりになった。今しかない。カンナはガラウに問いかけた。
「なあ、さっきの話の続き聞かせてもらっていいか?」
「分かったわ。コーヒーでも飲みながらゆっくり話すわ。」
ガラウはコーヒーを二つ用意して、一つをカンナに手渡した。ガラウは一口飲むと語り始めた。
「感よ 」
ガラウの答えは意外なものだった。
カンナは思わず聞き返した。
「感って、、、本当にそれだけなのか?」
疑うカンナにガラウは何も言わずただ笑った。
そして言った。
「教会に忍び込んだ時、ダリアが地下ではほとんど人に会わなかった。ダリアが地下に侵入して敵に見つかった場合、私と黒羽が助けに行く手筈だったの。でも、ダリアからは何の連絡も無かった。教団の誰かが感づく様子も無かった、、、」
ガラウはカンナに笑いかけて
「誰かが先に忍び込んでいた、、、そう考えたの 」
「、、、そうゆうことか」
「あの教会に忍び込む人物だと考えたら、きっとダリアや黒羽みたいに薬がなくて困ってるんじゃないかなーって思ったの 」
「、、そこまで絞り込んでいたのか、、、」
カンナはガラウが只者じゃないと感心した。
「じゃあ、スープは?」
「黒羽の帰りが遅かったから。貴女がここに来るのは時間の問題だと思ってたから 」