ダリアの正義
「ダリア、進んでる?」
ガラウはコーヒーを渡しながら聞いた。ダリアは一言お礼を言ってコーヒーに一口口をつけるとため息交じりに応えた。
「やっぱり、少し脳に影響が出るかもしれないの、、、」
「難しい問題ね、、、」
ガラウは静かに呟いて、コーヒーに口を付けた。
不意にダリアがガラウの名前を呼んだ。
「ねえ、ガラウ。私のしている事って、教団の奴らやdoaの奴らと一緒じゃないのかな?」
ガラウはどんな声を掛ければいいのか分からなかった。悩んでいると、ダリアは続けて呟いた。
「子供達を救う為だ!って正当化してるけど、この気持ちは私のエゴでしかなくて、あの子達を人間に戻したとしてもそれが正解なのかな?」
ダリアはコーヒーを眺めて、ため息をついた。
「私にもこれが正解かどうかなんて分からない。でも、助けたいってダリアの気持ちから考えて出た答えなら、私は信じるよ。」
ガラウはそう言うと、何かを思い出した。
「私には怪我を治す力がある。だから、この力をダリアの役に立てたいの。」
そう言ってガラウは腕をまくった。
「ありがとう、ガラウ!」
ダリアはガラウに抱き付いてお礼を言った。