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僕(わたし)のキモチ  作者: 対子落とし
第1章 ふとしたことで
7/9

1-7 僕の○○○ その2

はい、だいぶ期間が開いてしまいましたね。

ごめんなさい。

 僕は今すごくもやもやしている。つい昨日まで男の子だったはずなのに、なぜか今日朝起きたら女の子になっていた。訳が分からずつい大きな声で叫んでしまったけど、その叫び声でお姉ちゃんにバれ……、いや、気付かれて。

 なんだかんだあって僕はお姉ちゃんから渡された紙袋の中身を取り出して、 中に入っていた 女の子用の下着をベットの上に置いて着ようか着ないか迷っているところなんだけど……。僕の横に居るお姉ちゃんに見られてて……。


「よしじゃあ祈梨ちゃん、着替えよっか」


 なんでそんな簡単に言うのかなぁお姉ちゃんは! 僕の気持ち考えてよ! 昨日まで僕は男の子だったのに! だったのに! いきなりこれは……。


「うぅ……」


 恥ずかしくなってどうしても俯いてしまう僕。その横にいるお姉ちゃんはと言うと……。


「祈梨ちゃん、もしかして襲ってほしいの?」


「え?」


 何やらとても怖いことを言い出したかと思えば、いきなり背中からお姉ちゃんに抱きつかれた。


「はわっ!」


「祈梨ちゃーん、早く着替えないと襲っちゃうぞー?」


 そう言いながらお姉ちゃんは女の子になった僕のあんまりない胸のあたりを撫でたり揉んだりしてきて……。


「ひっ! ひゃ! おねぇ……ちゃんっ! やめっ! やめてっ! ひゃう!」


「あらー、かわいい声。祈梨ちゃん敏感なのね? 柔らかーい。なんだか柔らかすぎてちょっとムカつくなぁ。あ、今の祈梨ちゃんすっごくかわいいよ?」


「こんなときにぃ! かわいい、なんて、ひゃ! 言わないでぇ! ひゃぃんっ!」


「ええかー、ここがええのんかー」


 あっ! なんか、気持ちよくなってきちゃったかも……。って、そうじゃなくて!!


「わかった! わかりましたから! ちゃんと着替えますから! 離してください!」


「それでよし」


 ふぅ……。やっと開放された……。

 もうなんだかいきなり疲れちゃったよ。お姉ちゃんは朝からなんてことを……。


 今のお姉ちゃんの攻撃とんでもないことで思ってしまった。僕は本当に男の子から女の子になっちゃったということに。


 なんでこんなことに……。


「祈梨ちゃん?」


 何か心配そうに僕を見るお姉ちゃん。僕は気持ちを入れ替えて、深呼吸をした。よし、もう大丈夫。もう迷わない。少なくとも今だけは。


「はい、祈梨は大丈夫です」


「祈梨ちゃん、それ何かのネタ?」


「え? 何のこと?」


「ふーん……」


 なぜか今僕の頭の中でふと思いついたことをそのまま言っただけだもん……。あんまり意味はないもん……。あ、お姉ちゃんがジト目で僕を見てきた。言わなければいけない気がしたんだよ、お姉ちゃん。そんな目で僕を見ないで……。


「まっ、いっか。祈梨ちゃん、とりあえずそれは脱ごう?」


「もうちょっと待って……」


 そう、もうちょっとだけ待って欲しい。せめて僕の男の子から急に女の子になっちゃったこの気持ちの整理がつくまでは。


 僕は目をつぶって気持ちを落ち着かせる。


 今の僕は女の子、今の僕は女の子。昨日までは男の子だったけど、今日朝起きたら女の子になっていた。お姉ちゃんに気付かれちゃったけど、今は僕のことをサポートしてくれる。ときどき変なことするけど、それは僕のことを思ってしてくれるとても頼りになるお姉ちゃん。だから僕は僕自身のためにも、お姉ちゃんのためにも頑張らないといけないんだ。だから僕は今を頑張るんだ。……よし!


「お姉ちゃん、ごめん。おまたせ」


「いいよいいよ。きっと私だっていきなり朝起きたら男の子になってたら今の祈梨のようになってたはずだもん」


 お姉ちゃん、ありがとう。


「じゃあ、いろいろと教えてね、お姉ちゃん」



   ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆



「祈梨ちゃん、それ、脱ごう?」


 お姉ちゃんに言われて、気付いた。そういえばまだそのままだったということを。

僕は何か大事なものを失くしたようで、何か大事なものを見つけたような気がする。


「はい」


 僕は意を決して今まで穿いていた男の子向けのパンツを脱ぐ。そしてさっきお姉ちゃんから渡された紙袋の中に入っていた女の子向けのパンツを穿こうとしたところで手を止める。


 この女の子向けのパンツが、色は白くて淵には赤い紐みたいなリボンみたいな縫い目があって、ワンポイントには結び目があるシンプルな物だった。逆にそれが余計に恥ずかしいというか、なんというか……。


「ふぅー……。よっと」


 僕は思い切って勢いを付けて女の子向けのパンツを穿いてみる。


「……あれ? 思ったより穿きやすい……。しかも、落ち着く?」


 なんでここまで何も違和感なくすんなり穿けたんだろう。しかもサイズはぴったりなので妙に落ち着く。最初は穿くのにすごく抵抗感があったのに、今きちんと僕の心を落ち着かせて穿いてしまえば、なんと言うか、こう、思ったよりしっくりくる感じ。なんとも言えないこの安心感。男の子のときにはパンツはあんまり意識したことなかったのに……。ここまで来ると逆に不思議……。


「ふふ、お姉ちゃんの思った通りね。わた……。お姉ちゃんの目に狂いはなかったね!」


いや、それは違うと思うけど……。まぁ言わないけど。しかもなんで言い直したの!?


「じゃあ次はブラね!」


「ブ、ブラ? 何それ?」


「あら、祈梨ちゃん聞いたことないの? ブラジャーよ、ブラジャー」


「ブっ!?」


 ブラジャー!? ブラジャーって、あのブラジャー!?


「祈梨ちゃんは女の子なんだから、ちゃんと自分の身体にも気を遣わないとダメよ?」


「うぅ……、はーい」


 お姉ちゃんに言われて結構恥ずかしくなってくる。


「ブラジャーを着ないとこういうことされちゃうかもしれないよ?」


「え? ひゃう!?」


 突然僕の目の前に立ったかと思えばいきなりお姉ちゃんが指を僕の胸目掛けて突き刺してきた。


「なんか、今僕変な声出ちゃったような……」


「『ような』じゃなくて、本当に出てたよ?」


「うぅ……」


「これでわかった? 祈梨ちゃん」


「はい……」


 変な声が出ちゃった僕自身への驚きと恥ずかしさがいろいろと混じってとても居たたまれない。今すぐにでも逃げ出したい気分。でも今は逃げないって決めたから。もうちょっと頑張る。


「でもこれってどうやってつけるの?」


「あー……、それはねー……。祈梨ちゃん、ちょっとごめんね?」


 そうするとお姉ちゃんは僕の背中に手を回して、ブラジャーを着せようとしていた。けど僕は何がなんだかさっぱりわからないままだった。何をされているかまったくわからない状態でお姉ちゃんはさくさくと僕にブラジャーを付けていく。


「はい、完成。どう? 着けてないのと着けているのとでは違いがわかる?」


「え、もう終わったの? うーん、今はまだわからないけど……。」


「そりゃそっか。まぁ、着けてたらわかるよ、祈梨ちゃん」


「で、お姉ちゃん?」


「何かな? 祈梨ちゃん。もしかしてお姉ちゃんとデー―――」


「え!? 違うよ!? お姉ちゃん!?」


「あはは、冗談だよ」


 冗談には思えないんだけどなぁ……。お姉ちゃんってときどきふざけてると思ってたら本気だったってこと何度かあったし、怖いなぁ……。


「これの着け方、教えて?」


「あぁ、そのことね」


 なんだか急にお姉ちゃんのことを意識し始めたせいか、顔が赤くなってる気がする。というより気がするじゃなくて赤くになってる。うぅ……、恥ずかしい……。


(もうなんなの祈梨ちゃん、すっごいかわいいじゃないのよ!!)


 一方そのころは女の子の先輩である祈梨のお姉ちゃんがはそんなまったく関係ないことを思っていたのであった。

 まじめな表情になったお姉ちゃんは、僕にきちんとブラジャーのつけ方を教えてくれた。


「ブラジャーのこの細い紐みたいなのがあるでしょ? それを肩に通すのよ。それで通した後は胸の脇にあるお肉をカップに寄せて、前屈みになって背中あたりにあるホックを留めるのよ。ホックっていうのは、要は留め具のことね。それでブラジャーは着けられるよ」


「へぇー……」


 なるほど、そういうことだったのね。これでまたひとつ、僕は女の子に近づけたかな?


「それで、ブラジャーをしたあとに下着を着るのよ。ブラジャーっていうのは、女の子の胸を守るためのものなんだから。自分の身体のことなんだからブラジャーも胸も、ちゃんとしないと。わかったかな?」


「うん、わかった! お姉ちゃんありがとう!」


 今この時間で一番の笑顔をお姉ちゃんに見せる。だってなんだかこれで普通の女の子になれたって感じがしてうれしいんだもの。


(だからその笑顔は反則だって……!! キュンキュンしちゃったじゃない……!! 祈梨……、恐ろしい子……!!)


 そしてその横ではまたとんでもないことを考えていた女の子の先輩である祈梨のお姉ちゃんがそう考えていた。

はい、とりあえずお先に、ごめんなさい。

お察しのいい方はもうすでにいらっしゃいますと思いますが、祈梨のお姉ちゃんの名前、まだ決めていません。あるにはあるんですが、迷っています。


ということなので、もし何かいい名前の案がありましたらアドバイスみたいなことを頂けれると、ありがたいのです。


名前が決まり次第描写を変える予定です。


もう1度申し上げます。


ごめんなさい。

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