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僕(わたし)のキモチ  作者: 対子落とし
第1章 ふとしたことで
6/9

1-6 僕の○○○

3ヶ月ぶりの投稿らしいです

ピピピピピッ ピピピピピッ ピピピ―――。


 少しの間鳴り響いていた目覚まし機能が付いてる時計のアラーム音を消して身体を起こす。今の時計は朝7時(07:00)を印している。今日はなぜかすんなり起きれた。昨日は疲れちゃって家に帰って、お姉ちゃんと一緒に選んだ服を脱いで部屋着に着替えて、すぐにお風呂とかに入ってベット飛び込んでのんびりしていたらいつの間にか寝ちゃってて……。あ、お姉ちゃんに選んでもらった服はそのまま置いちゃうのはなんだかもったいない気がして、上の服と下の服はきちんとハンガーにかけてある。途中お姉ちゃんに助けてもらいながらなんとかシワなくできてほっとしたのは僕だけの秘密だったりする。そのときにお姉ちゃんから『祈梨って本当は女の子じゃないの?』って小声でよく言われちゃった。僕は正真正銘男の子です! 女の子って間違われるけど……。って、そうじゃなくて!


「ふぁー……」


 やっぱりあくびは寝起きにつきものだよね、うん。でも不思議と目覚めはよかったのでしんどくない。起きれたけどしんどくて何もできないよりかはよかったかなぁ、と。いつものようにベットの上で身体を伸ばしてベットから降りる。服を着替えようとして……、ふと鏡に映る自分の姿を見てあることに気付いた。

 

(あれ? 僕ってこんなに髪の毛長かったっけ……)


と。確かに僕は肩の辺りまで髪の毛を伸ばしていたけど、腰の辺りまで髪の毛を伸ばしていなかったはず。昨日までの僕の姿は、僕自身がしっかりと覚えている。だってそれは紛れもない『僕』自身なんだから。


「あ、あれ?」


 ふと僕はそう口にしていた。そしてまた何かが違うことに僕は気付く。

(あれ、僕ってこんなに声高かったっけ……)

と。僕に起こった異変はそれだけじゃなかった。僕の胸の付近には服を着たときにあまり自己主張をしない、真央ちゃんと瀬里奈ちゃんと同じような膨らみがあった。


「え?」


 そして僕はハッと気付く。もしかして……。


僕はおもむろに胸に手を伸ばしてもみもみしてみた。


「ひゃう!?」


 なんだろう今の。まるで全身に電流が走ったみたいな、そんな感覚に驚かされた。まさか……。


「ない……!!」


 僕は股間に手を伸ばす。……が、そこには男のシンボルである物がなくなっていて、なだらかな丘のような平べったいものになっていた。


「な……、ななな…………」


「ないーーーーー!!!!!」


 そして僕は生まれて初めて、すごく大きな声で叫んでいた。



   ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆



「どうしたの祈梨ちゃん!?」


 僕の叫び声を聞いたお姉ちゃんが慌てた様子で僕の部屋に入ってきた。あ、お姉ちゃんまだ居たんだ。ってそれよりも……。 


「あっ、お姉ちゃん! 助けて……」


「え? 何かあったの?」


 うるうるしてることに気付いたお姉ちゃんが僕の顔を見つめている。僕は別の意味で心臓がバクバク言ってるけど、今はそれどころじゃない。


「僕、おかしくなっちゃった……」


「はぁ?」


 お姉ちゃんはまだ状況を飲み込めていないみたい。そりゃあ僕だってそうだけど……。なんでいきなり!?


「ふぇ…… ぐす……」


 なぜかわからないけど、涙が突然出てきた。


「とりあえず祈梨ちゃん落ち着いて?」


 今のお姉ちゃんは学校の制服を着ている。今から学校に向かうところだったのかな? 学校の鞄が僕の部屋の扉の前に置かれていた。なぜか僕はお姉ちゃんから頭をなでられる。なぜたか不思議だけど、それで気持ちが落ち着いてきた。恥ずかしいから『ありがとう』と言えず、お姉ちゃんに向かって今出来る最高の笑顔をした。そしたらお姉ちゃんは固まってしまった。

 僕、また何かしてしまったんだろうか、と不安になるけど、お姉ちゃんが正気を取り戻したのか

「祈梨ちゃん、今のは反則だよ……」と呟いていた。僕は何のことだかわからないから首をかしげると、お姉ちゃんは何か諦めたのか、僕の頭をなで始めた。あぅ、気持ちいい……。


 お姉ちゃんに頭を撫でられて気持ちが落ち着いてきたからお姉ちゃんに今の状況を説明しようと……。


「あれ? 祈梨ちゃん、なんかいつもと違う?」


「へ?」


 お姉ちゃんに突然そんなこと言われたからポカーンってなってしまった僕。


「なんか、いつもと違う?」


うっ……。お姉ちゃん、それ言っちゃ、また……。


「うっ、うぅ……」


目にだんだんと涙が……。


「うわぁ、泣かないで祈梨ちゃん!」


お姉ちゃんにまた頭を撫でられる。あぅ、気持ちいい……。なんとか気持ちの整理が着いたから、

お姉ちゃんに今僕に起こったことを説明する。


「僕、女の子になっちゃったみたい……」


「え?」


『え?』って言われても……。僕だってなんでこうなったのかわからないから困ってるのにぃー……。


「とにかく! 祈梨ちゃん時間ないから服を着よう?」


「うぅ……」


 僕は涙目になりながらお姉ちゃんに言われた通り着替えることにした。この前までお姉ちゃんに着替えるところを見られると恥ずかしかったのに、今は前よりかはなぜか恥ずかしくない。なんなんだろう、この感じ……。


 今着ている服を順番に脱いでいって、下着姿になる。そしてお姉ちゃんの方を見る。下着姿と言っても、つい昨日までは男の子だったわけで。男の子といえば、穿いてる下着といえば……。


「祈梨ちゃん、もしかして……。ちょっと待ってね。お姉ちゃんの貸してあげる」


 いきなりお姉ちゃんにそんなことを言われ、目をぱちくりする。そういうお姉ちゃんはなぜか僕の部屋から出て行った。今僕の頭の中には「?」が3つ並んでいる。何のことだかさっぱりわからない僕は、僕の部屋の中でただぼーっとしていた。


 しばらくして―――。


「はい、これ祈梨ちゃん」


 そう言われて紙袋をお姉ちゃんから渡された。『なんだろうこれ?』と思いながら紙袋の中身を取り出そうとして中身を見た瞬間―――。


「えっ、ちょ、お姉ちゃん!」


 僕はあまりにも恥ずかしくなったので勢いよく紙袋を締めようとした……。けど、それはお姉ちゃんに言われた一言によって止められた。


「じゃあ祈梨ちゃんは今から学校に行くのにそのままの姿で学校に行くの?」


「えっ。 今まで着てた服は―――」


「ダメですよ? せっかく女の子になったんだから、楽しまないと! 祈梨ちゃん?」


「うぅ……」


 どうやら僕はやっぱり着替えないと部屋からは出して貰えないらしい。そして、お姉ちゃんはいつの間にかすっかり僕をボクっ娘属性のついた妹として扱いをしているみたい。昨日までは僕は男の子だったのに……。


「ほら、早く着替えるっ」


 なにかせかされるようにお姉ちゃんから着替えを催促される。なんでなんだろう……。そういえばなんで今お姉ちゃんはこの時間に居るんだろう。そこで僕はふと思った。何時なんだろう? と。時計を見てみると……。朝7時10分(07:10)と印されてあった。


「お姉ちゃん、時間大丈夫なの?」


 僕は、いつもならこの時間にはもうお姉ちゃんが家から出て学校に行ってるはずなのに今この時間まで居ることが不思議で仕方なかったのでお姉ちゃんに聞いてみた。すると……。


「さてこれから学校に行こうとしたら祈梨ちゃんの叫び声が聞こえてきたものだから慌ててこっちに戻ってきたのよ。さっき紙袋持ってきたでしょ? そのときに学校にも連絡済みよ」


 あまりにも早口だったので聞き取れなかったところがあったから聞き返す。


「へ?」


「そりゃあ、私のかわいいおとう……、ゴホンっ。妹のためでしょ? 少し遅れるかもしれないって連絡したのよ」


「ねぇねぇ、お姉ちゃん。今なんで言い直したの? 弟で合ってるから! 妹じゃないから!」


「あら祈梨ちゃん、今はどこからどう見てもかわいいかわいい女の子だよ?」


「僕にかわいいって言わないで! すっごい照れるから!」


 今の僕は、顔全体が赤くなってると思う。その顔をお姉ちゃんに見られたくないから俯いてしまう。だってなんだかすっごく恥ずかしいもの……。僕は恥ずかしいから話題をそらすために声を張り上げた。


「とにかく! 着替えるから退いて!」


「祈梨ちゃん、それの着方わかるの?」


「うっ……。ワ、ワカリマセン」


「はいはい、やっぱりね。じゃあお姉ちゃんが教えてあげるね」


「ハイ……」


 あ、やっぱり僕は恥ずかしくて、俯いてしまう。というより、なんで僕がこの服を着ることが前提になってるの!?

そういえば、あけましておめでとうございます

お楽しみ頂けましたでしょうか?

これからだんだんと祈梨は男の子から女の子に変身していくと思います

どうか暖かい目で見守ってあげてやってください


【2015/01/28 追記】

ちょっとだけ内容変えました

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