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平和の神様【冬の童話祭2026】

作者: マッカナ・ホッペ
掲載日:2025/12/11

今日も、新宿のマージャン店『大三元』には、お客さんが、いっぱいです。


とても、優しいお客さんで、いつも、店内の雰囲気は、穏やか。


そこは平和な空気が、ただよっている雰囲気の良い場所でした。


『大三元』のお店には、『平和の神様』を自称するキラキラとした目、大きな口、ふくよかで真っ赤なホッペをした、温和な容貌のおじいさんが居ました。


『平和の神様』は、今日もマージャンを楽しみます。



最初のゲームのことです。


『平和の神様』は、言いました。


「よーし、いい待ちだ。リーチ!」


リーチを宣言すると、あと1枚で自分の勝ちとなることが相手にばれる反面、もらえる点数が高くなります。


あと1枚だけ必要な牌が来れば、その局の勝ちとなる『平和の神様』は、点数が高くなるようにリーチを宣言しました。


対戦相手の小森さんは言いました。


「5萬を切ってのリーチか・・・じゃぁ8萬は通るかな?」


挿絵(By みてみん)


567と続いている数字を持っている場合、5を切ってリーチを宣言することはありませんので、『平和の神様』が67と持って8でのあがりを宣言する可能性はありません。


そう考えて小森さんが、安心して8萬を切って捨てた瞬間のことでした。


『平和の神様』は、キラキラした目を輝かせて言いました。


「そいつは、通らないぜっ!ローン。」


挿絵(By みてみん)


なんと、『平和の神様』は、わざと5を切って8で待つことで、相手を騙してひっかけたのです。


「おいおい、なんでそんな卑怯な待ちをするんだ。あんた、『平和の神様』じゃないのかよっ。」


少し、不機嫌な声で、小森さんは、言いました。


『平和の神様』は、すました顔で言い放ちます。


「これが、マージャンってもんだよ。ひっかかる方が悪いのさ!」



次のゲームのことでした。


『平和のかみさま』は、言いました。


「よーし、いい待ちだ。こいつは、自分でツモれるだろうっ。リーチ!」


対戦相手の渋河さんは、言いました。


「赤色の5萬を切ってのリーチか・・・じゃぁ7萬は通るかな?」


挿絵(By みてみん)


赤色の5萬は、持っているだけで点数が高くなる特別な牌です。


その赤い5萬を切っているということは、『平和の神様』は、他に通常の5も持っていないということが推理できます。


つまりは、56という形から、『平和の神様』が7をあがり牌として待っている可能性がないのです。


しかし、そう考えた渋河さんが、安心して7萬を切って捨てた瞬間のことでした。


『平和の神様』は、キラキラした目を輝かせて言いました。


「そいつは、通らないぜっ!ローン。」


挿絵(By みてみん)


なんと、『平和の神様』は、わざと赤い5を切って7で待つことで、相手を騙してひっかけたのです。


「ちょっと待てよ!なんでそんな卑怯な待ちをするんだ。赤い5を切って、普通の5と6を持って相手をだますなんて・・・あんた、『平和の神様』じゃないのかよっ!」


渋河さんは、怒鳴り声をあげました。


しかし、『平和の神様』は、すました顔で言い放ちます。


「最近、目が悪くなってきて、赤色が分からなかっただけだなぁ。そもそもそんな牌を切るのが悪いんじゃないのかい?」



お店の平和な空気は、いつのまにか殺伐としたものとなっていました。



しかし、ゲームは続きます。


そしてやって来たのは、オーラスと呼ばれる最終ゲームです。


『平和の神様』は、言いました。


「よーし、いい待ちだ。最後は、自分で引いて決めてやる。リーチ!」


対戦相手の大井さんは、疑い深そうに『平和の神様』の顔をじぃぃっと眺めて言いました。


「5→7の順番に切っているから、3萬は通るかな?」


挿絵(By みてみん)


そうです。


4557と持っていたら、5が3枚集まることを期待して、5は切らずに7から捨てるのがセオリーです。


つまり、『平和の神様』が45を持って、3で待つ場合は、7→5と捨てるはず・・・5→7の順番であれば、『平和の神様』が45を持って、3で待つ可能性はありません。


大井さんは、それでも恐る恐る3萬を切ります。


『平和の神様』は、少し間をおいて溜めた後、キラキラした目で言いました。


「この煮詰まった局面で、そんなの出るかねぇ。ローン!」


挿絵(By みてみん)


なんと、『平和の神様』は、わざと逆順に牌を切ることで、相手を騙してひっかけたのです。


  ガシャンッ!


その瞬間、麻雀牌が飛び散る激しい音がしました。


  バコン! ボコン! バカン!


続いて鈍い打撃音も響きます。


10分後のことです。


そこは、新宿のマージャン店の外にあるごみ捨て場・・・


デカピンという大きな文字が書かれた看板の前には、なぜか目にパンダのような青あざを作って伸びている『平和の神様』の姿がありました。


その目の上には、キラキラしたお星さまが回るように飛んでいます。



 新宿のマージャン店『大三元』は、今日も平和!!!



閉店後のお店を出て見上げる空には、きっとキラキラとしたお星さまが輝いているはずです。


(おしまい♪)








 ☆彡 おまけ ☆彡


大井さんは、それでも恐る恐る3萬を切ります。


『平和の神様』は、少し間をおいて溜めた後、キラキラした目で言いました。


「この煮詰まった局面で、そんなの出るかねぇ。ローン!」


挿絵(By みてみん)


なんと、『平和の神様』は、わざと逆順に牌を切ることで、相手を騙してひっかけたのです。


「おじいちゃん、ちょっと待ちなよ。」


その時でした。


『平和の神様』にロンと言われた対戦相手の大井さんが、あきれたような顔で『平和の神様』が切って捨てた牌を指さしました。


挿絵(By みてみん)


「それ、5萬でもあがりだよ!フリテンだから8000点ねっ。」


悔しそうな『平和の神様』の目から、きらきらとした涙の粒が零れ落ちます。


こうして『平和の神様』は、フリテンというルール違反をしてしまったため、8000点の罰金を取られることになってしまいましたとさ・・・


(おしまい♪)


エンボス加工して漢字に凹凸を付け立体感を出してから、フリテンに気づいたため、作り直すことに・・・悔しいからおまけをつけ足しました。

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― 新着の感想 ―
童話かと言えば、うーん、と思ってしまいますが、アニメやYouTubeなどの映像で見ると、「ローン」と叫ぶ場面など、お子様でも楽しめそうだなとおもいました。 ルールはちんぷんかんぷんでしたが、なんだか楽…
童話でマージャンネタはピントがずれている気が・・。 と言うか、これってルールや役の呼び名を知らない子たちにはさっぱりだったんじゃないでしょうか? 後、『平和 へいわ』とマージャン役の『ピンフ』を掛けて…
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