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恋とサンタとクリスマス

作者: ポン酢
掲載日:2023/11/12

それはとても儚くて。

都心に降る雪のように存在感がなくて。

掴む事もできずに消えてなくなる。


もしもこの街がホワイトクリスマスになったら、この想いも積もるのだろうか?


でもそんな事は生まれてから一度も起きた事がない。

その事実がこの不確かな気持ちを表しているような気がした。


サンタになりたかった。


あなたの。


あなたのサンタになりたかった。

寒くなってどこからかクリスマスソングが聞こえ始めると思い出す気持ち。


あなたのサンタになりたかった。


思い出すと落ち着かなくて。

赤と緑に彩られたショーウィンドウ。

目立つ棚に並べられた商品。

それらを見て回ってしまう。


あなたのサンタになりたい。


そう思ったのは遠い昔。

まだ制服を着ていた頃。


それが恋だったのか、それすら未だにわからない。


ただ、あなたのサンタになりたかった。

初めて家族でも友達でもない人にクリスマスプレゼントを選んで。

初めてプレゼントを渡した時は、クリスマスイブでもなく終業式だった。

靴下ならぬ靴にそれを突っ込んだ。


別に高いものじゃない。

サンタクロースは送りたいと思う気持ちだ。


学校が変わってからは郵送した。

宅配便だと日にち指定ができるけど、名前を隠せないから郵送した。


だって私はサンタになりたかったのだ。


私が贈っているなんて思って欲しくない。

サンタクロースが贈っているプレゼントにしたかったのだ。


どうしてサンタに拘ったのかよくわからない。

ただ、あなたのサンタになりたかったのだ。


クリスマスソングが聞こえてくるまで忘れている事も多くなった。

でも、それを聞くと思い出すのだ。


あなたのサンタになりたいと。


流石にもうストーカーチックだから、贈るとしてもコーヒーショップなどの金券カードだけれども。



「どうして、忘れられないんだろう?」



あれは恋だったのだろうか?

私は、あなたが好きなのだろうか?



「ねぇ、先生?」



答えが出ぬまま、私はサンタクロースごっこをする。


流石に今はきちんと「○年卒業のサンタクロースより」と一言添えている。

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